読んだのは2年以上前ですが、とても面白かったです。途中(or途中まで)、ちょっと中だるみというか題材や女性の考え方(結婚願望、キャリア志向 etc.)が古い、または類型的すぎるかとも思ったのですが、終盤、彼女たちに大きな転機が訪れるあたらりから快調なテンポ・ノリになって楽しめました。
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中堅保険会社に勤める5人のOL。条件のよい結婚に策略を巡らす美人のリサ。家事能力ゼロで結婚に失敗する紀子。有能なOLでありながら会社を辞めざるをえなくなったみどり。自分の城を持つことに邁進するいきおくれの康子。そして得意の英語で自立をめざす紗織。男性優位社会の中で、踏まれても虐げられても逞しく人生を切り開いていこうとする女たち。それぞれの選択と闘いを描く痛快長編。直木賞受賞作品。
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何とか見つけた昔の読後メモによると、「シャトレーヌ」「三十四歳のせみしぐれ」(康子)「それぞれの春」(リサ)「離陸」「タッチアンドゴー」(沙織)などを高く評価したようです。細部についてはすっかり忘却の彼方ですが・・・。
直木賞の選評では、特に序盤の短編群を文学的に高く評価する声が多く、終盤のものは生き方マニュアル的な面白さといった評価の模様でした。しかし、私はリサ・沙織・康子に大きな転機が訪れて各々が新たな人生へ踏み出す(それまでの内に閉じこもりがちだったことを超えて)過程が非常に興味深かったです。プロの書き手と素人の読み手の評価が異なるのは当然ですが、その感じ方が実に対照的で面白かったですね。
参考ブログ:
”そらさん”のブログ「日だまりで読書」
”ちびちびさん”のブログ「奥さまは149cm」(2008-5-26追加)
■そらさんが書かれていた
>ただ、紀子だけはどうも。。。。
>きみ、もっとしゃんとしようよ、と思いました。
>解説によると、紀子が男性読者に一番人気があるのだとか。
>う~ん、、、、、とうなってしまいます(笑)
そんな男性読者にはビックリ!
頼りなげなのが良いのですかね。信じられない。
私もう~ん、、、、、とうなってしまいます。男性としても全く紀子を評価しませんので、ご安心あれ!?