この年末に2回、近所のミニシアター「シネ・ヌーヴォ」で「恋するミナミ」と「楽隊のうさぎ」を鑑賞しました。
◎「恋するミナミ」
香港のファッション雑誌の美人編集者・シェリーンは会社の新しい方針に従い、嫌々ながら年末に大阪へ出張し、繁華街のミナミを取材。カメラマンが急遽同行できなくなり、彼女は現地通訳・ナオミの弟であるタツヤを雇うことに。だがミナミは、一年でもっとも忙しい時期。シェリーンは、アマチュア同然のタツヤと一緒にドタバタと取材を敢行。やがてふたりには恋愛感情が芽生えはじめるが、ある誤解でその恋の行き先は思いがけない方向へ転換されていく。
一方、 キャビンアテンダント をしながら、ソウルでセレクトショップを経営する女性・ソルア。洋服などを仕入れるため大阪を往復する彼女には、在日韓国人の恋人・シンスケがいる。家庭を持ち、コリアンタウンで韓流グッズ店を経営しているシンスケとは数年前、彼がソウルへ語学留学に来た際知り合った。シンスケが日本に帰ってからも、ふたりの恋は続いているが、これ以上、微妙な関係に耐えられないソルアはある決意をする。
それぞれの苦しい恋は果たしてどんな結末を迎えるのだろうか
◎「楽隊のうさぎ」
「授業が終わったら、早く家に帰りたい」と考えている引っ込み思案の中学1年生・奥田克久。ある日、不思議なうさぎに誘われ、学校で練習時間が一番長い吹奏楽部に入部することに。迷い悩みながらも、音楽の面白さに夢中になっていく。そして、ついに定期演奏会の日がやってくるー。
中学生という多感な時期の伸び盛りの輝きを描き出し、新潮文庫の100冊に選ばれ、2010年センター試験に取り上げられるなど、幅広い世代に愛されている小説『楽隊のうさぎ』。小説のもつ生き生きとした登場人物たちの魅力をそのままに、音楽と向き合う中学生たちの姿を瑞々しく映しだす、愛おしい映画が誕生しました。
原作を読んだ時の感想はこちら。
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ラブロマンスと青春ものの小品ながら、どちらもなかなか良い映画でした。まあ、色々アラというか突っ込みどころはあるのですが(「恋するミナミ」:大阪ミナミがえらくおしゃれで素敵な街に見えすぎ? 「楽隊のうさぎ」:各エピソードのつながりや描き方がやや中途半端か)、愛すべき小品と言えるでしょう。どちらも女優さんや女子生徒が魅力的でした。
「シネ・ヌーヴォ」は大阪市西区九条にあるミニシアターで、これまでに「海炭市叙景」などを観たことがあります。館内の内装は劇団・維新派が行ったそうです。外のオブジェもとても印象的で、これらも維新派によるものなのでしょうか。
「シネ・ヌーヴォ」はプログラム的にかなり映画好きの人でないと来る機会がありませんかねえ。師走に地元の小さな映画館で静かにゆったりと観る映画は格別でした。
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