関東大震災後に同潤会が建てた鉄筋コンクリート造の集合住宅としては唯一のものとなった上野下アパートです(1929(S4)年築)。47戸の家族用と24戸の単身者用の部屋をそなえていたそうですが、現在はどのように使われているのでしょうね。
スクラッチタイルが貼られた門は最頂部の貼り方を変えたり、段差をつけたりと変化をもたせて味わいあり。
様々な直方体を組み合わせたような建物もオーバーハングあり、裏手に回ってみると上の写真のようなへこみありと、外観に変化を持たせていると共に陰影の面白さも感じます。下の2枚の写真に写っている小部屋は「受付」と書かれたプレートが貼られており、かつては(?)そのような役割を果たしていたのでしょうね。窓の桟は変化を持たせていますし、袖壁をくりぬいた部分などのちょっとしたデザインも心にくいです。階段室の雰囲気なども少しだけ拝見させて頂きましたが、こちらもなかなか趣がありました。
但し、全体的には傷みが見受けられ、上野下アパートは今後どうなっていくのでしょうね。ちょっと心配です。
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