今月から洋風建築めぐりの講座に入会し、初めて参加した見学会が「旧西尾邸(現神戸迎賓館須磨離宮:ウェディングホール&レストラン「ル・アン」)でした。ここは”今年の歩き初めは須磨・旧室谷邸から”でも書いたように1月に工事中の所を見たのですが、そのときは大きくて立派だなあ、大屋根が目をひくなあと感じたのですが、内部のことまで想像するには至らずでした。そして今回、瀟洒な外観の美しさもさることながら、あっと驚くステンドグラスの数々や内部造作の素晴らしさに唖然となりました。
◎建築データ
建築年:大正9(1920)年
設 計:設楽貞雄
施 工:旗手組
構 造:煉瓦造2階建(屋根・小屋組は木造)
所在地:神戸市須磨区離宮西町2-4-1
※建築費は当時で20万円。現在の貨幣価値に換算すると
何と50億円!だそうです。
まずは外観です。この日は残念ながら曇天で日射しに恵まれず、外観写真はうーん惜しいなあという出来になってしまいました。でも、外観は今後も撮る機会がありますよね。
スタイルとしてはユーゲントシュティールに影響を受けているとのことです。旧西尾邸は外壁一面の白タイル、ダイナミックな大屋根、石(とくに御影石や鉄平石)、凹凸の少ない平面的な外観などが特徴です。大正時代の建築の特徴として”劇的な変化を望まない”ことがあるそうで、あっさりした破風もそれを示しています。ただ、塔屋を設けて左右非対称にしている点などは日本的です。天気の良い日に美しい芝生と樹木を前景・背景にした姿はそれは素晴らしいでしょうね。
私は正面車寄せの外側の柱が、下部は太く上部にいくほど僅かに細くなっていくのが面白いと思いました。写真では分かりにくいのですが。
(その2)では内部を紹介します。
◎参考ブログ:
ノンさんの”☆秘書は猛獣使い☆”
mayumamaさんの”m's dairy”(2009-7-14追加)
↓一番上の写真は工事中のときのものです。