西洋館を楽しむ(ちくまプリケー新書:筑摩書房)
★★★★:80点
近代建築(西洋館)や近代化遺産などの写真で有名な増田彰久さん著作の最新刊です。「カラー版近代化遺産を歩く」(中公新書、2001年)と写真や文章が重複しているものもありますが、ちくまプリケー新書らしく手軽で読みやすい本に仕上がっています。
第1章は”西洋館を用途別に楽しもう”として、学校・駅舎・ホテル・役所・工場・倉庫・教会・邸宅などが採り上げられ、第2章は”西洋館の細部を楽しもう”として、階段・暖炉・ステンドグラス・漆喰装飾・スレート・タイルなどが採り上げられています。西洋館の楽しみ方として入っていきやすいスタイルですね。そして、第3章は”僕が選んだ西洋館ベスト10”です。増田さんのベスト10の中で私が現物を見たのは3つだけでした。そのうちの1つは、このブログでも採り上げた自由学園・明日館(みょうにちかん)です。増田さんが他にどんな西洋館を選んだかは書店で本書を手にとってご覧ください。気に入ればぜひご購入を!
本書では”西洋館を撮る①②”というコラムも良いです。全体のボリュームとしては「カラー版近代化遺産を歩く」の2/3くらいかなと思いますが、紙質はこちらの方が上質で、レイアウト的にも見やすいかも知れません。写真はもうちょっと多くても良かったかなあ。。。でも、素晴らしい本だと思います。
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夢とロマンが詰まってる
明治から昭和の初めにかけて日本各地に建てられた多彩な西洋館。洋とも和ともつかない造形が与える不思議な魅力を、写真とともに綴った楽しみ方のガイドブック。