ひろの東本西走!?

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クロノス・ジョウンターの伝説(梶尾真治)

2005-12-06 23:58:48 | 11:か行の作家

kuronosu-1クロノス・ジョウンターの伝説(ソノラマ文庫)
★★★★☆:90点

図書館で急きょ借りた本ですが、良かった~♪

タイムトラベルもの(解説では「時間SF」となっていました)は好きで、これまでにも何冊か読んでいるのですが、またまた感動してしまいました。ハードSFファンには理論的な部分が物足りないかもしれないし、ラブストーリーの要素がかなり強くて「甘い」といわれるかもしれませんが、こういうお話には弱いのです。誰しも、あのときこうすれば良かったとか、もう一度あの時代に戻れたら・・・とかを考えたりすることがあると思いますが、人生も半ばを過ぎると、そういう思いが強くなるんですよね。

収録の3編はそれぞれ異なった味わいがありました。
ふたりが迎えるのは、幸せなゴールか悲しい結末か(文庫本裏カバーより)。
3編の甲乙つけがたしですが、悲しい結末となる1編は、愛の代償のあまりの大きさに泣けます。カエルよカエル。
エンジニアの青年、花屋の女の子、建築好きの青年、イラストレータの女の子、SF(?)作家になった青年、医者になった女の子。みんな良かったです。サブキャラも良し。

切なさ系のファンタジーSFとも言えます。
愛の力は凄い。愛する人を救うために、愛する人のもとへいくために、信じられないほどの行動力が出ます。時の壁も愛さえあれば・・・。

乙女チックと言われようが、構いません。断固、支持。
梶尾真治は映画「黄泉がえり」を見て感動しましたが、ちょっと作品を追いかけてみようかな?

~Amazon 内容(「BOOK」データベースより)~

  ただし、「増補版のもの」 
  ※読んだのは1999年発行の文庫本初版

  もしも過去に跳べることができたら、今は亡き、愛する人を救いにいける。
  すでに滅びた物を目の当たりにできる。それだけでなく、過去の世界で、
  新たな恋に落ちるかもしれない。ついに「クロノス・ジョウンター」という
  機械が開発され、誰もが夢見るそれが現実となったとき、そこにさまざまな
  物語が生まれた。さあ、「時」と「おもいで」の一流シェフの腕前をじっくりと
  ご堪能を。

  内容(「MARC」データベースより)
  至上の愛が時の壁を越えたとき、ふたりが迎えるのは、幸せなゴールか
  悲しい結末か。ここに、二通りの実験結果をご報告する。時を超えた愛と、
  涙とスリルとともに描く、タイムラグ・ラブストーリー。