

(写真はサンケイスポーツより)
全国高校サッカー選手権・準決勝第2試合の青森山田(青森)vs関大一(大阪)が先ほど終わり、2-2となってもつれ込んだPK戦を青森山田が3-2で制して初の決勝進出を決めました。
大阪代表・関大一高の試合のTV観戦は、3回戦の対八千代戦に次いで2回目でした。なお、大阪大会の決勝戦を次男がサッカー友達とリアルで観戦し、今日の試合も友達の家でTV観戦したそうです。試合は序盤、何度もコーナーキックなどのチャンスがあった関大一の猛攻をしのいだ青森山田が、超高校級といわれている自慢のダブルボランチ、椎名・柴崎コンビを中心に次第にボールを支配し始めます。椎名・柴崎両選手の柔らかなパス回しやワン・ツープレーは素晴らしいですね。解説の都並氏が、時にはあえてスローなプレーをする柴崎君の冷静さをほめておられました。猪突猛進よりも難しいんでしょうね。そのプレースタイルは、”リトル・ガンバ遠藤”だそうな。
前半に2点をリードした青森山田。その華麗なパス回しや展開のうまさに関大一ディフェンス陣が振り回され気味で試合は終盤へ。しかし、キャプテン・小谷君を中心に必死に守ります。ここから、少しずつ関大一の攻めのシーンが増えてきました。そして、0-2の絶体絶命の状態から、後半44分にFW久保綾がゴール前の混戦から左足でねじ込んで1点差。エース・ストライカーの執念のゴールは見事のひとこと!俄然スタンドも盛り上がります。さらに何とロスタイムで、途中出場の井村が値千金の同点弾をゴール左に突き刺しました。おおーっ!まさかこんなドラマがあるなんて!
そして、運命のPK戦へ。結局、両チームのGKが計5本のシュートを防ぐハラハラドキドキの戦いは、青森山田のGKが5人目もピシッと止めて歓喜の勝利を呼び寄せました。PK戦は殆ど運で決まるともいえますが、関大一が止められた3本はいずれもややコースが甘かったようにも見えました。ですが、ここは青森山田・GKの落ち着きと集中力が関大一の勢いに勝ったのでしょう。
関大一の終盤、特に残り5分からの気迫あふれる攻めは見事でした。監督さんは「2点差で負けていても残り25分からが勝負」と言われていたそうで、その言葉を信じて最後までボールを追いかけ、前線に送り込み、あるいは自ら走り込んだガッツが驚異的な同点シーンを生み出したのでしょうね。敗れて悔いなしとは言えないでしょうけれど、”敗れて強し関大一高”です。走り回ってのアグレッシブなプレーは、大阪の高校サッカー史に新たな1ページを刻んだと言えます。素晴らしい試合でした。