がんばれドゥテルテ大統領



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がんばれドゥテルテ大統領

2016年6月30日に、
フィリピンにとんでもない大統領が誕生した。
その名はロドリゴ・ロア・ドゥテルテ。

大統領に就任した第一声が麻薬犯の無差別殺人宣言。
大統領が麻薬犯は逮捕するのではなく射殺していいと宣言したのである。
麻薬犯を射殺していいのは警官だけではない。警官でなくても射殺していいととんでもない宣言をした。
そして、警察や自警団をなのる集団が次々と麻薬犯を射殺していった。殺された者には麻薬犯ではない者も居た。
、アムネスティ・インターナショナル、国連人権高等弁務官事務所が「、「超法規的な処刑」を止めるように忠告してもどこ吹く風の知らん顔。
。国連事務総長の潘基文との会談を拒否し、
「ばか者」と罵倒して、
ごちゃごちゃ言うなら国連脱退をするぞと言う始末。

人権侵害をやめるよう訴えたオバマ大統領を、タガログ語で「売春婦の息子」を意味する「プータン・イナ 」という言葉を発して侮蔑した。
世界から批判の目にさらされた。
ところがフィリピン国民はそんなドゥテルテ大統領を大歓迎。
支持率は90%を超えた。

中国はたくさんの物や金を供給してくれる。
だからアメリカよ、さようならだ。
とアメリカとの決別を匂わすドゥテルテ大統領。


仲裁裁判所の裁定で南シナ海での主権主張を全面否定された中国とは裁定を棚上げして二国間協議をやった。
中国とは各方面の協力で合意した。
合意により中国はフィリピン領となる南沙諸島の人工島の建設を開始した。
ドゥテルテ大統領は
中国によるフィリピンへの武器供与も受け入れた。
中国に尻尾を振っているように見えるドゥテルテ大統領のように見えるが、
今まで漁ができなかった南シナ海スカボロー礁でフィリピン漁民の操業が再開されるようになったし、
中国から約2兆5000億円の経済支援の約束を取り付けた。
米国と仲良くし、中国とは対立していたアキノ前大統領とは180度変わったドゥテルテ大統領である。

1年前、アキノ大統領の時、南沙諸島の緊張について詳しく書いたが、あの時が嘘のようである。

緊張が増している南沙諸島の徹底分析

 西沙諸島・南沙諸島の緊張が高まっている。原因は、フィリピン、ベトナム、インドネシア、マレーシアが領有権を主張している海域を中国の領有権である主張して、実効支配を進めていることにある。国際法上はどの国の領有であるか決まっていない南沙諸島の環礁を埋め立てて軍事施設や飛行場をつくっている。



中国は南沙諸島の実効支配を目指して、着々と工事を進めている。その事実を詳しく報告する。
○中国は南シナ海の南沙(諸島のファイアリー・クロス礁で3千メートル級の滑走路を建設してきた。埋め立てを進めていたファイアリー・クロス礁で、中国の航空機が、造成された滑走路を用いて民間機の飛行を行った。中国側は民間機を飛ばすことで軍事拠点の意味合いを薄めるとともに、米国や周辺諸国に実効支配をアピールする狙いがあるとみられる。
○中国国家海洋局などによると、中国の海洋政策を討議する「全国海洋工作会議」は東シナ海や南シナ海を念頭に、「領土主権と海洋権益の保護」を一層強化するとの方針を決めた。それは岩礁の人工島化や滑走路などの施設建設が、深刻な環境破壊を招いていると非難するフィリピンなど対立国の批判をかわすと同時に、実効支配の既成事実化を図る狙いがある。
○中国国防省は「南沙諸島に兵器を配備している」と表明。配備した兵器の種類については明らかにしていない。
○米シンクタンク、戦略国際問題研究所(CSIS)は南シナ海の南沙諸島にあるクアテロン(華陽)礁など、中国が造成した7つの人工島のうち、4島でレーダー施設が建設されていると明らかにした。稼働すれば、南シナ海における中国の警戒・監視能力は飛躍的に高まり、米軍に対する「接近阻止・領域拒否」戦略の一翼を担うことになる。
○中国軍が南シナ海のパラセル諸島のウッディー島に展開した戦闘機は全部で8機で、同島に恒常的に配備された可能性がある。
○中国が南シナ海のスカボロー礁で新たに埋め立てに向けた活動を見せている。中国は南シナ海の西沙諸島の永興島に戦闘機やミサイルなどを配備し、南沙諸島では造成した人工島で飛行場の建設などを進めている。フィリピンに近いスカボロー礁も軍事拠点化すれば、南シナ海の全域で戦闘機による作戦活動が可能になるとみられる。
○中国は南シナ海の西沙諸島にある永興島に、射程400キロの対艦巡航ミサイルを配備した。永興島では2月、長距離地対空ミサイルの配備が確認されており、南シナ海の軍事拠点化を加速させている現状を、改めて浮き彫りにしている。
○中国国防省は、南シナ海では「用心する」よう米海軍に警告するとともに、米国とフィリピンが先月合意に達した米比防衛協力強化協定を批判した。
○中国は人工島の建設を進める南シナ海の南沙諸島で、3つ目の灯台を完成させた。
 中国は南沙諸島の環礁を埋め立てて人工島をつくり、人工島に軍事飛行場をつくって戦闘機を配置し、長距離地対空ミサイル、レーダー施設、灯台等を設置して実行支配を強固にしつつある。中国は人口島をつくるだけではない。南沙諸島支配を強固にするためにベトナム、フィリピンの漁師を襲っている。
○ベトナムと中国が領有権を争う南シナ海・南沙諸島の周辺海域で、ベトナム漁船が外国船から襲撃を受け、漁船の乗組員1人が銃で撃たれて死亡した。
○ベトナム中部クアンチ省の沖合の南シナ海で、操業中のベトナム漁船が中国船から体当たりされ、乗組員7人が船外に投げ出された。体当たりされた漁船の船長は「巨大な船が激しくぶつかり、助けを求めたのに再び衝突してきた。船体が損傷して甲板が水浸しになった」と話した。
○南シナ海・西沙諸島海域で操業中のベトナム漁船が中国当局所属とみられる船舶に襲われ、食料や燃料用の油を奪われた。中国船1隻がベトナム漁船に接近。11人が漁船に乗り移り、漁具を壊した上、食料などを持ち去った。
○南シナ海の西沙諸島近くの海域で、中国海上警備局の船がベトナム船の乗組員11人を拘束。食料や燃料を奪い、網などを壊した。
○中国海南省トップの羅保銘(ルゥオ・バオミン)共産党委員会書記は「南シナ海で1000年以上にわたり漁業生産に従事してきた海南の漁民が、海洋権益の保護に関与している。その目的は自らの漁業生産を守ることだ。省当局は漁民に対し資金や軽油を支援する形で操業を奨励している」と述べた。
○インドネシアの海洋・水産省の監視船がEEZ内で違法のトロール漁をしていた中国漁船を発見。職員3人が漁船に移り船員8人を拘束し、捜査のため漁船を領海に向けて曳航した。だが、中国の監視船から体当たりを受け、さらにもう一隻の中国公船が駆けつけ、漁船を奪い取られた。インドネシア国軍指揮官は、中国公船に守られた中国漁船による違法操業が常態化しつつあると指摘した。
○約100隻の中国船籍の船が24日に南シナ海のルコニア礁付近でマレーシアの領海に侵入した。
○台湾の南シナ海・東沙諸島の東沙島沖で中国大陸漁船がサンゴやアオウミガメなどを違法に乱獲していたとして摘発した。漁船1隻に立ち入り検査を実施し、41人の身柄を取り押さえ、乱獲されたアオウミガメ3匹、サンゴ1.5トン、貝類400キロなどを押収した。漁船は特定の形や色のサンゴだけを意図的に選んで乱獲していたとみられる。
○ベトナムの国境警備隊は同国北部トンキン湾の領海を侵犯したとして中国船1隻を拿捕した。船には3人が乗り組んでおり、燃料油を、ベトナム領海で操業する中国漁船に運んでいた。 

 中国は共産党一党独裁国家である。共産党が国民を支配している。だから、中国の漁民も直接共産党が支配している。南沙諸島の中国の海軍、警備局、漁師は共産党の配下にあり一体である。三者が連携してベトナム、フィリピン、インドネシアの領海に侵略し、南沙の海を実行支配しているのである。
 軍事、政治、経済が一つになっている中国は強固である。弱小なベトナム、フィリピンは強固な中国にやられっぱなしであり、対抗することができない。唯一中国に対抗できるのは米国である。米国は国際法を中国に守らせようと、侵略されているフィリピン、ベトナムと連携して、南沙諸島に軍事介入をやるようになった。日本も中国に国際法を守らせるために立ち上がった。
 米国、日本、フィリピン、ベトナム、インドネシア、マレーシアが連帯して中国に国際法を守らせ、侵略をやめさせるために立ち上がった。
○フィリピン政府は韓国からFA50を12機購入することを決めた。このうちの2機が28日に到着した。フィリピン政府は、中国が人工島の建設を進める南シナ海に面したスービック湾を海軍の拠点として再開させる予定である。
○フィリピンが軍備の増強を急いでいる。領有権を主張する南シナ海の環礁で中国が人工島を造成するなど軍事的圧力を強めていることに対応するためだ。しかし、米軍がフィリピンから撤退後、同国の海軍力整備は地域で最も遅れているとされ、米軍や日本にさらなる支援を求めている。
○在日米海軍報道官のロン・フランダース中佐はイージス駆逐艦を南シナ海にある中国の人工島12カイリ以内に進入させたことに対し、フランダース中佐は1日、韓国の記者らに対し「世界すべての海軍が国際法に基づきこうした作戦を遂行している」と述べた。
○米太平洋艦隊のスコット・スウィフト司令官は南シナ海をめぐり、国家間の領有権問題の解決に、国際法ではなく軍事力に頼ろうとする傾向が強まっているとして、軍拡競争が起きる可能性に警告を発した。
○米軍のB52戦略爆撃機2機が南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島で中国が造成した人工島から12カイリ(約22キロ)内を飛行した
○フィリピンの若者が、同国が実効支配する南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島パグアサ島に船で上陸した。フィリピン政府は、中国を国際司法機関に提訴し、人工島造成などによる同海域の「主権」主張が「不当」と対抗しているが、中国は無視。フィリピン国内で市民らの不満が高まっている。


○防衛省・自衛隊は、アフリカ・ソマリア沖で海賊対処活動に参加したP3C哨戒機が日本に帰還する際の飛行ルートを見直し、フィリピンやベトナムなど南シナ海に面する国の基地を優先的に経由させる方針を固めた。
○米海軍のイージス艦が中国が実効支配する南シナ海の西沙諸島の中建島(トリトン島)から12カイリ(約22キロ)内を航行したことを、米国防総省当局者が明らかにした。度を越えた海洋権益の主張に対抗するために米軍が展開する「航行の自由作戦」の一環だという。
○米国防総省は、中国ら3カ国・地域が領有権を主張する南シナ海の西沙(パラセル)諸島のトリトン島から12カイリ(約22キロ)内を米海軍の誘導ミサイル駆逐艦が同日航行したことを明らかにした。
○中国が、南シナ海の西沙諸島に地対空ミサイルを配備したことを受け、東アジアで緊張が高まっている。日米両政府は今後、東南アジア諸国連合(ASEAN)と連携して、中国の軍事的覇権を阻止する構えだ。米軍が東アジアで、空母2隻を常時展開する可能性が出てきた。
○オーストラリアのターンブル首相は、南シナ海・西沙(英語名パラセル)諸島への中国による地対空ミサイル配備に警戒感を示し、「建物建設や軍事拠点化、埋め立てを自制すべきだ」と中国に要請した。
○インドネシアのリャミザルド国防相は、中国の軍事的脅威が高まる南シナ海の南端に位置する、インドネシア領ナトゥナ諸島の防衛体制について、駐留兵力を現状の約2倍の4千人規模に増強し「北からの脅威に備える」方針を明らかにした。
○オーストラリア政府は、次期潜水艦を12隻調達する方針を表明した。「南シナ海で軍事拠点の構築を進める中国を見据え、20年間にわたり海軍を含めた防衛装備品の増強を進め、軍事費や人員も拡張する。
○米国が、中国への不信感を強めている。国際社会の批判を無視して、南シナ海での軍事的覇権を着々と進めているからだ。中国を封じ込めるため、攻撃型原子力潜水艦やステルス駆逐艦の前方展開や、原子力空母を常時2隻、東アジアで展開する案が浮上している。また、南シナ海に「対中軍事要塞」を構築すべきだという声もある。
○米第7艦隊は、ニミッツ級空母「ジョン・ステニス」や誘導ミサイル駆逐艦「チャン・フー」「ストックデール」のほか、誘導ミサイル巡洋艦「モービルベイ」、補給艦「レーニア」が1日から南シナ海東部に展開していることを明かした。
○フィリピンのアキノ大統領は、日本の自衛隊から5機のプロペラ小型機(TC-90練習機)を借り受け、南シナ海を中心に中国の侵略監視のために使用すると語った。
○フィリピン国内の5基地を米軍が共同使用することで合意した。米軍が使用可能になるのは、中国が領有権を主張する南沙諸島に近いアントニオ・バウティスタ空軍基地(フィリピン西部パラワン島)やマニラ郊外の空軍基地など。海洋進出を続ける中国をけん制する意図がある。
○米原子力空母「ジョン・C・ステニス」が南シナ海に展開し、東アジアでの軍事的覇権を強める中国に対する警戒監視活動を行っている。複数の日本政府高官が明らかにした。中国海軍も情報収集艦がステニスを追尾しているほか、周辺海域に複数の軍艦などを派遣している。米中双方の牽制が再び激しくなっている。
○日米比越4カ国で中国を威嚇 海自護衛艦の“歴史的”寄 
港で南シナ海「対中包囲網」
  日米両国が、フィリピンやベトナムとともに、南シナ海で軍事的覇権を強める中国を封じ込める動きを見せている。米原子力空母「ジョン・C・ステニス」が同海に展開するなか、海上自衛隊の護衛艦や潜水艦がフィリピンに寄港した。護衛艦はベトナムにも向かう。海自最大級のヘリコプター搭載型護衛艦「いせ」も近く、フィリピンに寄港予定である。南シナ海の「航海の自由」を断固守る覚悟である。
○海上自衛隊の護衛艦「ありあけ」と「せとぎり」が12日、南シナ海に臨むベトナム南部のカムラン湾国際港に寄港した。カムラン湾はベトナムが中国と領有権を争うスプラトリー(南沙)諸島に近く、戦略的要衝とされる。ベトナム政府は外国船の入港を制限しているが、中谷防衛相が昨年11月に訪越した際、海洋進出を活発化させる中国に対し、日越両国が共同して対処することで一致。具体策の一環として海自艦を寄港させることになった。
○海自潜水艦、豪に初寄港。日本の潜水艦の豪州寄港は史上初めて。共同軍事訓練を通じて「準同盟国」とされる日豪の連携強化を示し、南シナ海で軍事拠点化を進める中国をけん制することが狙いだ。
○米比軍、合同パトロール。合同パトロールは3、4月に2度行われ、定期的に実施する。一定規模の部隊をローテーション配備し、南シナ海周辺での米軍の存在感を強化する。

 米国、日本、フィリピン、ベトナム、インドネシア、マレーシアが連帯して中国に国際法を守らせ、侵略をやめさせるために連携しているが、中国の南沙諸島支配を止めることはできていない。
米軍制服組トップのダンフォード統合参謀本部議長自身が南シナ海で実施した米海軍による巡視活動について、「中国の軍事的な能力拡大を止めるには至っていない」と述べているのだ。実際に、中国は米軍の巡視活動後も、南シナ海で地対空ミサイルや戦闘機の配備を進めて支配をより強固にしている。ダンフォード氏は「中国は海軍を増強し、空軍の近代化、核兵器や宇宙、サイバー分野の能力向上を図っていることは明白」と述べ、アジアに展開する米軍について「優位性は失われつつある」と指摘している。
国際法上は中国が南沙諸島の環礁を埋めてて施設をつくることはできない。しかし、中国は軍事基地をつくっている。軍事基地をすべて撤去させなければならないのに、今米軍がやっていることは12カイリ以内を駆逐艦が航行するだけである。米軍の駆逐艦が航行するだけで中国は反発し、緊張が高まる。そして、中国は工事を進めている。ダンフォード統合参謀本部議長が「優位性は失われつつある」と言うのが正直なところである。

中国は明らかに南沙諸島の軍事拠点化を進めている。それに対して、米国、日本、アジアの国々は南シナ海の共同哨戒活動をするのが精いっぱいである。中国の軍事拠点化を止めることできていない。
それにはアジアの国々の諸事情がある。ベトナムとフィリピンは軍事力が弱い。中国と対抗する力はない。インドネシアやオーストラリアなど他のアジアの国々は中国との貿易度が高く経済的には中国に依存している。だから、自国の防衛と関係のない南沙諸島問題には中国の経済的制裁が怖くて積極的には関われない。
米国と軍事同盟を結んでいるオーストラリアは米国より中国との貿易額の方が数倍も多い。与党・自由党の党首選でターンブル氏が勝利し、新首相に就任したが、彼は日本、米国寄りのアボット前首相とは違い、経済優先であり、中国を「豪州と抗日で戦った最も長い同盟者だ」と評価している中国寄りの政治家である。
アジアの多くの国々は日本や米国より中国の方が経済関係は深い。また、中国は積極的にアジアの国々との経済関係を深めようとしている。
南沙諸島問題は軍事だけでなくアジアの政治・経済の問題が絡んでいて複雑であるのだ。今のままでは中国の南沙諸島支配は強固になっていく。南沙諸島の軍事化を止めるには米国、日本、ベトナム、フィリピンが軍事対決をしなければならない。しかし、軍事対決は難しい。
カーター米国防長官は、中国が軍事拠点化を進める南シナ海でフィリピンと着手した共同哨戒活動について、演習にオブザーバー参加した日本やオーストラリアとも実施する姿勢を示したが、哨戒活動をするのが精いっぱいであり、軍事化を止めることはできないのが現状である。
          「緊張が増している南沙諸島の徹底分析」
最近、
米軍は中国の実効支配下にある南沙諸島の12カイリに艦艇を進入させた。
中国は強く反発した。
米国と中国の緊張は今も続いている。
しかし、1年前の緊張感溢れる評論を紙くず同然にしたのが
フィリピンのドゥテルテ大統領である。

中国と軍事的な緊張が高まっている南シナ海スカボロー礁で
信じられないことが起こった。
なんと、フィリピン漁民の操業が再開されたのだ。
緊張が続く南沙諸島でフィリピン漁民の操業は
有り得ないことだ。ところが操業が再開された。
ドェテルテ大統領のマジックだ。
それだけではない。
なんと
中国から約2兆5000億円の経済支援の約束を取り付けた。敵であるはずの中国から莫大な支援までさせたのだ。
もうマジックではない。
奇跡である。
有り得ないことである。

心を落ち着かせて冷静に考えてみる。

麻薬の根絶を目指したドゥテルテ大統領は警察だけでなく国民にも射殺許可を与えた。
前代未聞のことである。
しかし、その効果はすぐに表れた。
6000人が射殺され、
麻薬犯130万人が自首してきた。
すごいことである。
フィリピンの麻薬まん延が深刻であることは知っていた。
私の小説「バーデスの五日間」にはフィリピンの麻薬密売人が登場する。
彼は家具店で自立したかったができなくて
家族を養うために麻薬密売をしている。
議員や金持ちが彼のお客である。
フィリピンは麻薬がまん延していることは小説で描いている。
それだけではない。
国民への射殺許可が特別ではないことも描いている。
小説では、車泥棒をしている若者の仲間が自警団に殺されたことを描いている。
フィリピンの警察は頼れない。
だからフィリピンでは自警団をつくって、
自動車泥棒などの犯罪者を取り締まっている。
自警団が犯罪者を殺しても罪にはならない。
それがフィリピンである。
ドゥテルテ大統領が警察以外の国民にも射殺許可を与えたのはこれまでも行われていたことであり特別なことではない。
「沖縄内なる民主主義12」で、
共産ゲリラ少女の詩「遥かなるリサの闘い」を発表した。
これはNHKのドキュメンタリーを見たから書いた。
リサが共産ゲリラになったのは思想からではなく
家の貧しさからだった。

麻薬のまん延、共産ゲリラ、イスラム原理主義、警察の腐敗
それらの原因はフィリピンの貧しさに尽きる。

麻薬根絶と中国からの支援獲得。
この二つを組み合わせるとドゥテルテ大統領の心が見えた。
彼はフィリピンの経済復興にかけたのだ。
並々ならぬ決意で。

麻薬は違法であり根絶させるべきであるのだが、
麻薬を根絶させるだけでは、
フィリピンの経済が停滞してしまう。
そのくらい、フィリピンは麻薬がまん延している。
麻薬密売疑いで
町長ら10人が警察との銃撃戦で死亡している。
町長が麻薬密売をしているフィリピンなのだ。
フィリピンの麻薬はそこまで国民の中にまん延している。
フィリピン経済を左右させるほどの麻薬の経済力なのだ。
麻薬は違法であっても売買する人間たちの収入になる。
麻薬は経済でもあるのだ。
麻薬売買が盛んになればなるほどフィリピンの経済に影響してくる。
だから、麻薬密売を取り締まれば取り締まるほどに
貧困者が増え、
フィリピン経済が停滞してしまうという反作用がある。
それでは麻薬密売は根絶できないし、
犯罪は増える。
麻薬はテロリストの大きな資金原であることも忘れてはならない。
麻薬密売を根絶するためには
麻薬に代わる経済を発展させる必要があるのだ。

麻薬根絶とフィリピン経済復興を決意したドゥテルテ大統領は米国との軍事協定より
中国の経済支援を優先させたのである。

ドゥテルテ大統領にとって
米国につくか中国につくかの問題ではない。
ドゥテルテ大統領にとっての問題は
フィリピンの経済発展ができるかできないかである。

フィリピンの大統領で真剣に経済復興に取り組む大統領が登場したのである。
素晴らしいことである。

フィリピンには
スービック海軍基地とクラーク空軍基地があった。
しかし、世界大一位の経済大国と防衛条約を結び米軍基地もあったが経済は発展しなかったのがフィリピンである。
韓国と台湾は経済発展し社会主義国家のベトナムも経済発展の最中である。
フィリピンだけが経済発展から取り残されていた。

マルコス独裁政権が終わり、
選挙によって大統領が選ばれることになり、
1986年の公選選挙による初代大統領に
コラソン・アキノ氏が就任した。
依頼フィデル・ラモス、、ジョセフ・エストラダ、グロリア・マカパガル・アロヨ、ベニグノ・アキノ3世と続き
ロドリゴ・ドゥテルテ氏が6代目の大統領となった。
過去の大統領はフィリピンの経済復興に真剣に取り組んだとは言えない。
ドゥテルテ大統領が最初といっても過言ではない。

フィリピンは沖縄となじみが深い。
本土復帰前の米民政府統治時代から多くのフィリピン人が沖縄にやってきた。
沖縄の至る所にフィリピン女性が働くフィリピンバーがあった。
アメリカ兵相手のバーではない。
沖縄人相手のバーだ。
本土より貧しい沖縄であったが、
沖縄より貧しいフィリピンだった。

旧石川市でコンビニエンスをやっていた。
国道の向いにフィリピンバーがあった。
深夜になると、酔った男を連れて若いフィリピンの女性がやってきた。
男に甘えた声で商品を買わせた。
ラーメンそしてお菓子、缶詰。
ソフトドリンクは買わない。肉は買わない。漬物は買わない。冷凍食品も冷蔵食品も買わない。
男が「これはおいしいよ。食べてみてよ」といっても微笑みながらことわる。
買うのはラーメンそしてお菓子、缶詰
男はフィリピンの女性はラーメン好きだと思うだろう。
朝昼晩ラーメンを食べていると思うだろう。

コンビニで買った商品を彼女は一口も食べない。
みんなフィリピンの家族に送る。
男に内緒で私に教えたフィリピンバーの若い女性。
フィリピンは貧しいから外国に出稼ぎに行く人間が多い。

フィリピンを貧困から脱却させるためにドゥテルテ大統領は経済政策を次々と打ち出している。
○2017~22年の5年間でコーヒー豆の生産量を7倍にする目標などを盛り込んだ「フィリピン・コーヒー・ロードマップ(行程表)」に署名した。
○南シナ海問題での対立でストップしていた中国へのバナナの輸出も、ドゥテルテ大統領の就任後、問題が起きる前の水準に回復した。
○政府は質屋の店舗を貸し出しと返済の窓口として取り込みたい考えだ。
○ドゥテルテノミクスの目玉、地下鉄事業が円借款で始動
○税制改革第1弾、5年で1.2兆ペソ増収効果
○三菱自動車は、5月の生産台数が前年同月比3.3倍の4,323台となり、単月の過去最高を記録した。

しかし、
ドゥテルテ大統領の経済復興は前途多難である。

ミンダナオ島の反政府勢力である「モロ民族解放戦線(MNLF)」と和平合意を結んだが、
南部ミンダナオ島でISISのテロが発生し、
国軍とISISの戦争になった。
戦争は経済発展の一番の敵である。
ドゥテルテ大統領は
フィリピンのISISを撲滅するまで戦うだろう。
しかし、サウジアラビア、イエメン、ロシア南部チェチェン共和国など外国から侵入してくるISISも多い。
ISIS撲滅は困難だろう。
しかし、やらなければならない。
麻薬はテロリストの大きな資金源になっている。
ISIS撲滅は麻薬撲滅につながる。

ドゥテルテ大統領の強硬な麻薬犯罪の取り締まりで、
130万人が自首。
8万2千人が逮捕。
絶大な成果である。
しかし、刑務所は定員を580%上回る過密状態。
ルソン島中部ブラカン州の刑務所では定員4人分のスペースに159人がすし詰め状態になっているという。


写真はシリアではない。イラクでもない。フィリピンである。南部ミンダナオ島ではフィリピン国軍と、過激派組織「イスラム国」(IS)に忠誠を誓う地元過激派による交戦が続い
ている。





経済復興、麻薬撲滅、「イスラム国」撲滅
ドゥテルテ大統領の前途は多難の二乗である。
しかし、やらなければならない。
フィリピン国民の幸福のために。

がんばれドゥテルテ大統領
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