あきれる「菅降ろし」

菅首相が、東日本大震災・福島原発事故の救済対策を反主流派を巻き込んで民主党の総力でやるという姿勢を見せないのは駄目だと思う。民主党をまとめることができない菅首相が野党を巻き込んだ大連合なんてできるはずがない。

しかしだ。だからといってこのノンストップに次々と対策を打っていかなければならない時に「菅降ろし」に動くなんてあきれてしまう。

小沢氏は「政府は本当のことを言っていない」と政府を非難しているが、本当のことを言わない体質なっているのは東電、保安院、原子力委員などの既成の組織が隠蔽体質だからであり、自民党時代に築かれてきた体質が「本当のことを言っていない」政府にしてしまっている。小沢氏の政府批判は本質をついていない。

今回の福島原発事故問題で「政府は本当のことを言っていない」という現象は誰が首相になっても起こっていたはずだ。原因が首相にあるのではなく既成の組織の体質にあるからだ。
小沢氏は「今のような状況を政治が続けることは許されない」というなら、今政府はなにをやるべきかを具体的にマスコミに公言することだ。小沢氏の提案を国民が支持すれば、「菅降ろし」もいいと思う。しかし、小沢氏は具体的に政府がなにをすればいいかの提案は「政府は隠し事をするな」のひとつだけだ。政府のほうは隠し事はしないで正確な情報を世界に発信すると公言している。小沢氏の批判を政府はクリアしたということになる。

菅内閣が2011年度第一次補正予算案で国債発行を発行を見送る方針に対して、大規模な財政出動を主張して違いを明確にしようとしているらしいが、東日本大震災を救助するよりも、菅を首相の座から降ろすのを目的にしているようなやりかたに国民が支持することはあり得ない。

首相が代われば国民の政治不信が増すだけだ。そして、民主党への信頼が落ち、次に誰が首相になっても短命に終わる。それどころか衆議院の解散に追い込まれるのは確実だ。

「菅降ろし」が成功しようと失敗しようと民主党にはマイナスの結果しかない。それを知るべきだ。
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« 自然エネルギ... 嬉々として・... »
 
コメント
 
コメントはありません。
コメントを投稿する
 
名前
タイトル
URL
コメント
コメント利用規約に同意の上コメント投稿を行ってください。

数字4桁を入力し、投稿ボタンを押してください。