ポーランドのミグ29戦闘機のウクライナ提供作戦が始まった

ポーランドのミグ29戦闘機のウクライナ提供作戦が始まった

 3月15日にイギリスで10カ国連合による「合同遠征軍」首脳の協議があった。イギリスのジョンソン首相が呼びかけたものである。ウクライナ戦争の対策で主導権を握っている米国、ドイツなどのNATOのリーダー的な国は英国以外の国は入っていない。エストニア、ラトビア、リトアニア、オランダ、フィンランド、スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、アイスランドで構成されている。ウクライナと同じようにロシアに近い東欧の国が多いのが特徴である。ウクライナの危機状態を助けたいのは米国、ドイツよりこれらの国々の方が強いはずである。合同遠征軍協議には、ウクライナのゼレンスキー大統領も、リモートで発言した。
 合同遠征軍首脳協議がウクライナ戦争打開を目的にしたものであったことは間違いない。それが協議の2日後に判明する。
 2日後の17日に英国のベン・ウォレス国防相が英軍の最新鋭の地対空ミサイル部隊をポーランドに配備すると発表したのだ。このニュースを見た時、脳裏に浮かんだのは「ポーランドのミグ29戦闘機をウクライナに提供する計画が始まったな」である。
 ポーランドに配備されるのは、防空システム「スカイセイバー」と呼ばれる中距離の地対空ミサイルと兵士約100人である。スカイセイバーは高い迎撃性能を誇り、音速で飛ぶテニスボール大の物体に命中させる能力がある。もし、ロシア軍がポーランドにミサイル攻撃してもスカイセイバーで防ぐことができる。スカイセイバーを配備すればポーランドは安全である。でも、ポーランドはロシアと戦争していない。ロシア軍がポーランドを攻撃するはずがない。それにポーランドはNATOに加盟している。もし、ロシア軍がポーランドを攻撃すればNATOとの戦争になる。ロシア軍がポーランドを攻撃するはずがない。だから、スカイセイバーを設置する必要はない。それなのに設置する。
 スカイセイバーを設置するのはポーランド所有のミグ29戦闘機をウクライナに提供するためであると思う。
ポーランドは所有している旧ソ連製のミグ29戦闘機をウクライナに提供することを米国、NATOに提案した。提供する方法は、独南西部ラムシュタインにある米空軍基地を経由してウクライナに輸送する。見返りに米国製戦闘機「F16」を受け取る案をポーランドは提示したのである。しかし、米国はポーランドの提案を断った。NATO加盟国の間では、ポーランドの要請に応じればNATOがロシアとの戦争に参加したとみなされる恐れがあるということであった。攻撃用の武器を提供すれば参戦したとロシアはみなすだろうというのがNATOの考えである。だから、米国、NATOは防御専用の武器だけを提供している。
ロシア軍を攻撃することができないウクライナである。ロシア軍を攻撃して撃退する戦争はできない。それでよしとしているのが米国、NATOである。ロシア軍は被害の大きい市街戦を避け、都市から遠く離れた場所からミサイル攻撃をして都市を破壊している。ウクライナ軍はロシア軍の都市爆撃を防ぐことができない。都市は破壊され市民の死傷者は増え続けている。バイデン大統領は都市攻撃をしているプーチン大統領を「人殺し」と非難しているがプーチンの「人殺し」を助長しているのがバイデン大統領であるのだ。
米国,NATOのやり方に納得しないでウクライナ支援を決心したのが合同遠征軍だろう。ポーランドのミグ29戦闘機をウクライナに提供するためにイギリスのスカイセイバーをポーランドに設置する。設置した後にミグ29戦闘機をある国を介在してウクライナに移動させると私は予想している。

バルト三国がロシア外交官10人を追放した。リトアニアが4人、ラトビアとエストニアがそれぞれ3人を追放した。三国は合同遠征軍に参加している国である。
ラトビアのリンケービッチ外相は、外交官らの外交的地位に反する行動を理由に追放したとツイッターに投稿した。エストニア外務省は、ロシアによるウクライナでの軍事行動を正当化するプロパガンダを広めたなどと説明した。リトアニア政府は、ウクライナとの連帯において外交官らを追放したと発表した。
バルト三国はウクライナとの連帯を宣言した。バルト三国はウクライトと同じようにロシアと国境を挟んでいる。一方NATOに加盟しているからロシア軍に侵攻される危険は小さい。NATO加盟国のバルト三国がウクライナとの連帯を宣言したのである。バルト三国の宣言は合同遠征軍が宣言したことに等しい。NATOではなく東欧の10カ国がウクライナとの連帯を宣言したのである。それだけではない。合同遠征軍には参加していないポーランド、チェコ、スロベニアの首脳はウクライナに行き、直接ゼレンスキー大統領と対談している。三カ国もウクライナと連帯した。ウクライナとの連帯を宣言する国はもっと増えるだろう。
米国、NATOの経済制裁よりバルト三国のウクライナ連隊宣言の方が価値がある。ウクライナ国民の自由と民主主義のために立ち上がった戦いが東欧の国々の連帯に広がった。自由と民主主義の戦いがプーチン独裁に勝てばウクライナの戦いの真実をロシア国民は知り、ロシアの民主主義革命へと発展するだろう。
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