コロナ対策に成功しているのにそれを自覚しない不思議な国ニッポン


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コロナ対策に成功しているのにそれを自覚しない不思議な国ニッポン

イギリスの公共放送チャンネル4のリポーターが、日本とイギリスの死者の数を比較したところ英国で大きな話題になった。

日本の人口:1億2600万人
コロナでの死者数:624人
イギリスの人口:6600万人
コロナでの死者数:3万1855人

日本の人口はイギリスの2倍近いのに、死者は1000人未満である。イギリスの死者数は「公式」には3万6000人を超えているが、自宅死や老人ホームでの死者の数を含めていない。本当の死者の実数は6万人を超えると言われている。正確な死者数を比較したら、英国の死者は日本の100倍近いのである。
日本は見逃されている可能性のある超過死があるとしても数十人程度あり、それを加えても、イギリスより極端に少ないのは明確である。英国だけでなく死者数、感染者数とも、欧米とは桁が違うのが日本である。この事実が英国民を驚かせている。
日本は検査数が少ないといった問題があるが、それでも、日本の対策には一定の効果があり、うまく行っていると認めているのが英国民であるのだ。

日本の方が人口密度が高い。それに日本は世界で最も高齢者人口が多い。このことはイギリスや欧州の他の国でもよく知られていることである。欧州のニュースやドキュメンタリー番組で高齢化問題を扱う取り上げる際には、必ず日本が事例として挙がるほどである。それに日本は世界三位の経済大国である。日本産業は原料を輸入して加工して輸出するという加工貿易が中心であるから外国との交流は盛んである。
世界第三位の経済大国であり、人口密度が高く、高齢化が進んでいる日本だから欧米のように新型コロナの死者が爆発的に増えるのは当然であると考えられていた。だから、安倍首相が厳しい規制をしない緊急事態宣言にあきれて、二週間後には米欧以上に感染爆発が起こると予想したのが米欧の専門家とマスメディアであった。
ところが予想に反して日本の新型コロナ感染は桁違いに少なく、さらに経済もかつてのように上向きではないのにもかかわらず、自粛中の経済的な打撃も比較的小さく抑えているのが日本であった。そんな日本に多くの英国民は驚いたという。英国民にとって日本の新型コロナ対策は大成功であるのだ。
イギリス在住の著述家谷本 真由美氏も感染爆発を何度も警告した人物であった。彼女は英国だけでなく他のヨーロッパの国々やアメリカ、さらにアフリカや南米でも、日本の驚異的な現状が大きな注目を集めていると述べている。

世界が新型コロナ対策に成功していると認めているのにそのことに気がついていないのが日本人自身であると谷本氏は指摘している。谷本氏の指摘通りである。日本が新型コロナ対策を米欧のようにやれば数万人の死者が出る可能性があった。1000人以下の死者であるのは日本政府と国民の新型コロナ対策が成功したからである。しかし、国民はその自覚がない。

安倍晋三首相は「わが国では緊急事態を宣言しても罰則を伴う強制的な外出規制などを実施することはできない。それでもそうした日本ならではのやり方で、わずかⅠか月半で今回の流行をほぼ収束させることができた」と感染の封じ込めに一定程度以上成功したことを強調した。しかし、安倍首相の支持率は落ちた。政府の新型コロナ対策は失敗したというイメージが広がったのである。新型コロナ対策で成功したのに支持率が落ちたのは安倍首相だけである。世界からは不思議に思われている。
欧米の国々に比べて新型コロナ死者数が圧倒的に少ないことを日本では問題にしない。安倍首相が新型コロナ対策に成功したと主張すると「政府は対策が遅い」と新型コロナ対策は失敗していると非難されるだけである。

死者が非常に少なくて、新型コロナ対策に成功しているのにそれを自覚しない不思議な国ニッポンである。
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