1950年代
先日、古いアルバムが出てきた話をした。
1950年代の写真で当然のことながらモノクロ写真だ。
確か「君の名は」の真知子巻きの話だった。
今、アニメで「君の名は」が大人気だそうだ。
但し内容は全く違うらしい。
今回は1950年代にスナップした写真の一部を見る事にする。
傷痍軍人に寄付をする少女。
戦後間もなくから街頭にこのような風景を見かけるようになった。
戦争で目、足、腕等を無くし、仕事に就けない元軍人兵士たちの姿だ。
この時代、現在よりもひどい就職難の時代で、健常者でも就職が難しい時代だった。
この少女は七五三の祝いの帰り道だろうか、親御さんに託されて募金に応じたのだろう。
バスの車掌さん。
当時のバスには女性の車掌さんが乗務していた。
腰から大きなカバンを下げ、車内で乗客から運賃を貰い、切符を切り「発車オーライ」と運転手に声をかける。
それを合図にバスは発車する。
夏の事、麦わら帽子が制帽?
戦中から戦後にかけてバスは木炭を原料とする「木炭バス」が走っていた。
バスなのに後ろの煙突状の物から煙を吐いていた。
この写真は農家の家族の写真。
母親と4人の子供たち。
長男らしき男の子が一番下の妹を背負っている。
私にも覚えがある。
私と長女の二人が交代で一番下の妹を背負い、近所の子供たちと遊んだ記憶がある。
服装は如何にもみすぼらしい感じ。
当時一番安価な冷たいものは、アイスキャンデーだった。
家族4人でアイスキャンデーを食べながら野良仕事の帰り道なのだろう。
こちらの写真は街に暮らす人達。
確か深大寺のだるま市のスナップだと思う。
だるまに願いを込めて、この一年頑張ろうと云う思いでだるまを買ったのだろう。
この頃の女性は和服姿の方が多かった。
私の母も洋服は着たことが無かった。
写真の女性の「ねんねこ半纏」が懐かしい。
当時の冬には、子供を背負うとその上からこの半纏を着たものだ。
現在は子供を背負う母親の姿を見ることは無い。
懐かしい写真だ。
乳母車だ。
籐で編んだ籠が車輪の上に載っている。
大きさもかなり大きい。
現代のベビーカーとは比べ物にならない質素な感じのものだ。
乳母車を押すのはおばあちゃんだろうか、和服に割烹着に前掛け姿。
子供も前掛けをしている。
この時代和服の親も、洋服の子も前掛けをするのが当たり前で、当時のファッションだった。
私の若い頃にはこんな写真を撮影していたんだ・・・・と懐かしい。