トヨタとホンダが合併!?

 なんてことは(多分)ないと思うけれど、月曜日の日経朝刊の一面を飾ったキリンとサントリーの経営統合のニュースは、クルマ業界で云えばトヨタのホンダが経営統合するほどの大ニュース。公正取引委員会がこの問題の進展を注視していることでも分かるほどの大事件なのである。
 
 さて、郷秋<Gauche>はサントリーのビールのファンである。財布の軽い郷秋<Gauche>としてはいつもいつも本物のビールを飲んでいるわけにもいかないので普段はマグナムドライを愛飲している。これも勿論美味いのだが、時々飲む(ちょっと悲しい)モルツはやっぱりすごく美味いし、時々々飲む(かなり悲しい)プレミアムモルツはやっぱりさすがに美味いと思う。ただし暑い時、喉が渇いた時に飲むとこの美味さ加減はマグナムドライ>モルツ>プレミアムモルツの順に変わるから不思議なのだが。

 さてさて、郷秋<Gauche>はキリンのビールが嫌いである。別にキリンのビールが不味いと云っている訳ではない。キリンのビールもサントリーのビールに負けないくらい美味い、と思う。でもね、郷秋<Gauche>はあの「一番搾り」と云うネーミングというか、その下にある根性が嫌いなのよ。伝統的にキリンのビールのラベルに描かれている「麒麟」は好きだし、そんな伝統を飲んでいるのだと思うとちょっと豊かな気分にもなるのだが・・・。

 だって、考えてもみて欲しい。「一番搾り」が美味いのは勿論のことだとは思うけれど、一番搾りがあると云うことは、二番搾りや三番搾りがあると云うことでしょう。なのにキリンは「一番搾り」だけを商品名にして売っている。それじゃ二番搾りや三番搾りはどうなっているのかと云うと、判らない。安い発泡酒や「第三のビール」が、実は二番搾りや三番搾りなのだと云うならば、それはそれでよいのだがどうもそうではないらしい。

 ワインには二番搾りや三番絞りが存在する、きっと日本酒にもあるのだと思う。つまりだ、ワインの場合には葡萄を仕込んでワインになったものからワインだけを濾し取る。あとには葡萄のカスが残るのだが、これに水と砂糖を放り込んで置いておくと再び発酵が始まりワインが出来る。これを搾って出来るのが二番搾りワイン。勿論味は一番搾りよりも相当落ちるが、たとえはスペインやポルトガルの、安いけれどそこそこの出来のワインとブレンドすることでそれなりの味のワインを作り上げることが出来る。

 郷秋<Gauche>が普段飲むようなワインの多くはこの手のワインなのだが、たまに飲むそれなりのワインが一番搾りと名乗っているわけではないから、二番搾りを飲んでいることを意識することは無い。むしろ、この値段でこの味のワインを作るのは並大抵のことではないだろうと尊敬の念をもって、美味しく飲ませていただく。それがだよ、何だか結構お高いワインに「一番搾り」なんて書いてあったら、郷秋<Gauche>はワインを飲むたびに「あ~ぁ、俺は搾りカスで作ったワインを飲んでいるんだ」と嫌になること必至である。

 キリンとサントリーが経営統合したからと云って、すぐにモルツがなくなるとか一番搾りがなくなると云うようなことはない。それぞれのブランドの強みを生かしながらより効率の良い経営をしていくことになるのだろう。伊勢丹と三越が経営統合したからと云って、店名が「伊勢越」や「三勢丹」になったりはしないのと同じだ。

 まっ、でもさ、この際だから「一番搾り」は止めてもらいたいと思う郷秋<Gauche>なのだが、もし「一番搾り」を止められないのならば、「一番搾り」よりも50円安い「二番搾り」を堂々と出してみなはれ(「やってみなはれ」の真似)。もし「二番搾り」が出たら郷秋<Gauche>はマグナムドライを止めて「二番搾り」を飲んでやってもいいぞ(^^)。


 例によって記事本文とは何の関係もない今日の一枚は、昨日に続いて箱根山山中にある「千条の滝」。「せんじょうのたき」と読みます。箱根登山鉄道の小涌谷駅から山道(と云ってもハイキング程度)を10分程歩いたところにあります。脇に立っていた案内板によると、この滝は蛇骨川上流に位置し、苔むした岩肌をつたって流れ落ちるさまは、いく条もの糸のように見え、いつのころからか「千条の滝」と呼ばれるようになりました。とのこと。

 この写真のシャッタースピードは1/3秒。いかに一脚+VRレンズ使用とは云っても無謀な撮影でしたが、このサイズの写真をディスプレイ上で見る限りではほとんどブレを感じさせないのはたいしたものです。って、ニコンのVRレンズがってことですが(^^;。
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