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「学内拡散」じゃないだろう、神奈川新聞

 新型インフルエンザの感染が留まるところを知らぬ勢いで拡大している。今日の新聞もWebも、新型インフルエンザ一色である。あおりを食ったのは小沢さん?いや、助かったと云うべきか。

 ところで、今日の神奈川新聞23面にこんなタイトルの記事が。「国内発生の衝撃(中)―渡航なし、生んだ油断―“学内拡散”」。大学生は中・高校生よりも更に活動範囲が広い。大学生の感染者が出れば一気に感染エリアが広がるぞ、と思って良く記事を読むと大阪・兵庫地区の高等学校における感染のことについてしか触れられていない。

 この記事は「無記名記事」である。おそらくは複数の地方紙に掲載されている記事だと思うが、いったい誰が書いた記事であるのかまでは判らない。言えるのは、筆者が、高校や小学校・中学・高校の組織や敷地の内を現す「内」という言葉と、大学の組織や敷地内(つまりキャンパス)を表す「内」という(それが幼稚園なら「園内」)、二(三)つの言葉の違いを知らない、あるいは気付いていない方であるということである。

 繰り返すが、「学内」とは大学について使う言葉であり、高校のそれをさす言葉は「校内」である。ただし、「校内」「学内」の使い分けは慣例上のものであり、学校教育法の記述に従い中学生、高校生を「生徒」と呼び、大学生を「学生」と呼ぶのとは少し意味合いが違う。けれど、慣習として「学内」は大学について、「校内」は小中高校について使う言葉であることに変わりは無い。新聞記者なら当然知っているべき使い分けである。

 あるいは神奈川新聞の記者が書いた記事ではないかも知れないが、間違った言葉を使った記事をそのまま神奈川新聞が掲載したのならば、神奈川新聞が間違ったのと同じことである。

参考:学校教育法の定めにより、小中高校のCEOは長と云い、大学のそれは長と称する。「校内」「学内」の使い分けはこれに符合する。
 

 例によって記事本体とは何の関係もない今日の一枚は、水の入った田んぼと、これでもかと云う程にいじめられても、それで葉を出す逞しい生命力の桑の木。
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