嗜癖の連鎖

 「しへき」と聞いてもいったい何のことやらさっぱり判らないが漢字と云う奴は実に大したものである。「嗜癖」、見て字の如しで嗜好の癖のこと、つまり「あるものを特に好きこのむ癖」(広辞苑)のことであるが、広辞苑には出ていても「新明解国語辞典」(最も面白いと云われる第四版)には出ていない、普通は使わない言葉である。

 今日の日経に「嗜癖の連鎖」という記事が載っていた(京都大学教授。依田高典氏)。依田氏によれば「タバコを好む人はせっかち度が高く、リスクに対する慎重度が低い」のだそうだ。また、パチンコや競馬を好む人にも同じ傾向が観察されるという。

 複数の嗜癖を持つ人は更に別の嗜癖を持つ傾向があり、これを「嗜癖の連鎖」と云うらしい。パチンコをする人の喫煙率は78%、競馬をする人の飲酒率は86%と高率だそうだが、確かにくわえタバコでパチンコに興じ、勝っても負けても競馬帰りには立ち飲みで一杯、という姿が目に浮かぶ。

 統計的には、あるいは一般的にはそうかもしれないが、郷秋<Gauche>は酒は飲むけれどタバコは嫌いだしパチンコも競馬もしない。ついでに言えば、マージャンもゴルフも。統計的には「変わり者」かもしれないけれど、まっ、何事にも例外はあってことか。


みかんの花が 咲いている
思い出の道 丘の道
はるかに見える 青い海
お船がとおく かすんでる
 (作詞:加藤省吾  作曲:海沼 実)

 例によって記事本体とは何の関係も無い今日の一枚は、「みかん」ならぬ柚子の花。
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