レノボ・AT&TウィリアムズDriver's Day(その2)

 ウィリアムズのマシンが展示されていたわけでもないですし、全体として、特別面白いと言うほどの内容ではありませんでしたが、それでも幾つか興味深い話しが聞けたことは確かです。

 まず、中嶋一貴の来期。勿論何も決まっていないと言うことを前提にしながらも、一貴の口から、出来るものならウィリアムズで走りたいと言う希望が語られました。ウィリアムズのドライバーに選ばれる要素としての「速さ」はブラジルGPで示す事が出来たと考えているようです。

 確かに、昨晩も書いた通り、レース中第5位のラップタイムを記録していますから、その点では問題はないでしょう。トヨタのバックアップを得てドライバーとしての階段を登って来たことを考えれば、トヨタエンジンのカスタマーであるウィリアムズのシートに座るのは、流れとしては、確かに自然ですね。ウィリアムズとしても、「中嶋ジュニア」がもたらすジャパンマネーも魅力であることでしょう。

 一貴がウィリアムズを望む理由の一つとして、面白いことを言っていました。それは、ウィリアムズならば、今の生活を大きく帰ることなくレースを続ける事が出来るから、と言うものでした。一貴は現在イギリスのオックスフォード在住。ウィリアムズの工場が近いことから、住まいを変える必要がなく、今の生活のベースとペースを変えることなくF1に乗れるならそれが一番良いと考えているようです。

 トークショーの最後の30分が参加者からの質問に答える時間となっていましたが、その時に質問の一つに、ステアリングハンドルに付いている沢山のボタンを見ないで操作できるようになるまでにはどのくらいの時間がかかるのか」というものがありました。ブラジルGPにおけるルイス・ハミルトンの失速がステアリング上のボタンの押し間違えなのではないかという情報を意識した質問に思えましたが、これに対する一貴の答えは次の通りでした。

 ステアリング上にはホントに沢山のボタンが並んでいて、いまだに全部のボタンをブラインドタッチで操作できるわけではない。ラジオ(無線)のボタン以外は、今でも目で確認しながら操作している。

 確かに、これまでも、レース中に消火器のボタンを押してしまった(これはステアリング上のボタンではなかったようですが)ドライバーもいるなど、結誤、操作は多いようですね。今のF1はパドルシフトのセミオートマチック、パワーステアリング付きと、かつてのF1と比べると操縦そのものは楽になっているようですが、その代わりにレース中に操作しなければならないボタンが多くて、それはそれで大変なようです。

 ちなみに、ルイス・ハミルトンの失速の原因について一貴は、直接聞いたわけではないけれど、ステアリング上のボタンの操作ミスだと聞いている、と言っていました。(その2はここまで)


 大変リラックスして話をしていた片山右京、中嶋一貴の両氏。
コメント ( 0 ) | Trackback (  )