福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

矯正治療での患者さん協力度

2018-02-15 | 歯並び、矯正の話

矯正治療で良い結果が出るためには、もちろん歯科医側の診断と適切な治療計画、装置は当然です。
ただし、装置を入れれば勝手に治癒するかと言えば、そうでもありません。上下のブラケット装置では治療の終盤で噛み合わせを安定させるため、上下の装置間に患者さん自身がゴムを掛ける顎間ゴムというのがあります。ゴムの力は劣化しますし、食事の時は外さないと食べにくいので交換するとかという手間が必要です。全体矯正は当院の場合、中学高校生が大部分なのですが、なかなか習慣づけできない患者さんがいます。最後のツメができず、治療期間が長引く原因になります。患者さん側の協力が必要なわけです。
また、マウスピースやプレート型の外せるタイプですが、手軽で簡単そうですが、外せるので患者さんが指示通り使用しないと、効果なしです。











約3年前が初診です。
永久歯前歯が生え変わった時期で、噛み合わせが深く上の前歯部分の出っ歯感、スペースがあります。
噛み合わせ浅くして上の前歯を内側に移動する目的で、プレート型の装置を選択しました。
ところが、なかなか使用してくれません。もちろん効果なし。

しばらくクールダウンして休憩。
乳歯の横の歯の交換が始まった時期にバイオネーターに交換。時期的に他の固定型の装置より効果的なので、外せる装置で就寝時のみではありますが再度挑戦。
これは割と使ってくれ改善は見られました。












最近プレオルソに替えて経過を観ていますが、まあまあの使用状態なので、引き続き頑張って使用するようにお願いしています。
バイオネーター装置の使用がほぼほぼ定着してから1年くらいでしょうか。時間はかかりましたが終わりが見えて来ました。
噛み合わせは浅くなって、上の前歯のスペースは何とか閉鎖。上下額の関係も良好になって、現在横の歯が出て来る途中で噛みあっていませんが、このまま出てくれば安定が期待できます。
数年前はプレオルソという治療選択がなく、バイオネーターで効果が出ましたが、基本的に患者さんの協力度が重要なのは変わりません。
治療は効率よく行いたいものですが、外せる装置では協力度がマストということです。

 




ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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