福岡小児歯科集談会という小児歯科のスタディグループの会長を任されていて、今日は、年度末の会誌の発行のための原稿をいくつか書いていました。
会長あいさつは毎号マストなのですが、ここ数年は小児歯科でのむし歯治療と予防の次は? という内容です。
私自身は小児のトータルケアという観点で、むし歯の治療と予防の時代の次が見えてきて、本当にやりたい事ができる時代になりつつあると期待しているところですが、小児歯科業界の平均像はどうなのかな? もしかしたらイノベーションが見えず閉塞感があるのではと危惧しています。
虫歯治療と予防に関してですが、私がニューヨーク大学で勤務していた1990年代初め、すなわち25年ほど前ですが、すでにむし歯は珍しい状況になっていました。
当院の患者さんは随分むし歯が減って予防が中心となっていますが、25年前のニューヨークより劣ります。
アメリカの大学病院は日本と異なり、学生の臨床教育の場です。その分診療費がかなり安く設定され、経済的に恵まれない患者さん、移民の患者さんなどSocioーecomomic に低い人達が主になっています。それでもむし歯率は低く、ほとんど予防。
この差は何? 多分水道水のフッ素化、そしてフロスの使用が普通という事でしょう。ただしハミガキの仕方は適当、濃い味のお菓子や飲み物はバリバリですから、いかにフッ素の虫歯予防効果が高いか実感しました。
20世紀にそういう状況だったアメリカの小児歯科学会は、いかに21世紀型の学会に発展したか? 興味あるところです。
AAPD(アメリカ小児歯科学会)は、毎年臨床全般に関するガイドラインを作成して示しています。
久しくサボっていましたが、あらためて最近の動向はどうなっているの? と予防の先輩を参考にしたく読んでいるところです。
ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam