福岡市の小児歯科・矯正歯科・障害者歯科 ふたつき子ども歯科 院長日記

小児(障害児を含みます)の包括的歯科医療を提供するふたつき子ども歯科。子育てや食のことも含んだ、院長ブログ。

反対咬合、永久歯の早期治療

2018-02-27 | 歯並び、矯正の話

歯並び噛み合わせの治療は、どこにどのような問題があるか、問題は単一なのか複数なのかなどによっても異なります。
単に早期治療とか、永久歯が出揃うまで様子をみましょうと言うことではありません。
上下前歯が逆に噛んでいる反対咬合の場合、下顎のズレが見られることも多いので、早期治療が望ましい例が多いと言えます。





乳歯の時期に反対咬合の治療を開始しましたが、治療経過が若干長くなって生え変わりが始まって来ましたので、一旦休憩して生え変わりを経過観察しました。
上下永久歯前歯が生えて来ました。





上の前歯4本が十分に出て来てから一気にかみ合わせを改善する予定でしたが、向かって右側前歯が、下の前歯にはまり込んでいる噛み合わせ(外傷性咬合)になっていますので、若干早めに治療スタートとしました。上の2番目の永久歯(側切歯)はまだ十分に生えて来ていませんが、出る方向を若干コントロールできるマウスピース装置(プレオルソ、タイプ3)を治療選択としました。









この患者さん、乳歯の時期にムーシールドを使用した経験がありますので、プレオルソは問題なく使用できました。
1か月後に使用状況とかトラブル無いことを確認して、さらに2か月後。開始後3か月です。
前歯の噛み合わせは改善して安定しています。また、側切歯の若干の捻れや傾斜は改善しつつあります。
奥歯の噛み合わせはまだ不安定ですが、噛みあわせが深めで、下顎が前にズレた傾向が改善したのは、今後の経過を考えるとプラス要因です。
前歯間の隙間は、この時期生理的なものですが、側切歯の並びが整ってくれば、充分自然改善は期待できます。
プレオルソで側切歯の並びの改善はほぼ出来ると考えていますので、加えて半年くらいは継続使用をすることになります。
このようなマウスピース装置は、細かい並びなどはコントロールできませんが、この時期の反対咬合など、ダイナミックに噛み合わせを改善するという目的には使える装置です。
重要なのは、どのような例で、どの時期に、どのような装置をチョイスするかの歯科医師側の診断です。
この患者さんもスムーズな治療経過ですが、プレオルソでこれくらいの期間で治癒するだろうと言う予知性が重要となります。






ふたつき子ども歯科 http://www3.coara.or.jp/~futam

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