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漢方薬剤師の日々・自然の恵みと共に

漢方家ファインエンドー薬局(千葉県)
http://kampo.no.coocan.jp/

スカーレット・レター

2005-05-31 | 映画
「愛していれば許されるのですか」というギョンヒの最後の台詞がずし~っと心に打ち込まれます。そしてその答えは一筋縄では解けない。

湖畔に止まっている弾痕のある自動車。そして次のシーンでは美しい景色の中をその車で情熱的な歌曲を流しながら走るギフン(ハン・ソッキュ)。この数秒で観るものの心はわしづかみにされます。

それからは、なんという展開か!!思わぬ事件に巻き込まれ、自分でも驚くような本心が暴かれる。本当に愛しているのか、そうではなくまた違う何かか、自分でさえ理解しきれない本能とでも言うべきか。このドロドロした情念を描ききった監督ピョン・ヒョクに脱帽です。

久々のハン・ソッキュは、甘い表情を消し去り新しい顔を見せています。でも彼だからこそ、ごく日常に起こりそうな泥沼の怖さをより強烈に表現できたのかも。

そしてそして、イ・ウンジュ。若干24歳。
不倫関係の男の子供を身ごもったとたんに独占欲がでた女を演技する、男にすがって泣きじゃくるシーン。思わず経験者?とドキッとするほど迫力がありました。唄もうたう、ピアノも弾く、残念ですが最高の遺作となりましたね。

あらすじ

★★★★★

ザ・インタープリター

2005-05-23 | 映画
二コール・キッドマンとショーン・ペンという珍しくてすごい組み合わせです。シルヴィアを演じる二コールの恐怖に怯える線の細さと憎しみから生まれる復讐心の激しさ、そして一方妻に死なれた悲しみを秘めながら包容力も見せるケラー役のショーン、演技のうまさは間違いありません。

いったいどんなどんでん返しがあるのかと、ずーっとドキドキした割にはしかし、サスペンスとしての面白さは「ふつう」というか「ちょっと空振り」だったかな~。

ストーリーに物足りなさを感じると、変なとこに目がいくようになります。
途中から二コールの背の高さが妙に気になりだしました。
ショーンと二コールは、二人同時に立つ場面はなく、必ずどちらかがイスに座っています。最後の別れのシーンは、ずっと手すりのてっぺんにショーンが腰掛け、立っている二コールと話続けます。ふつうの映画なら彼は立って彼女の腕を引き寄せたりするところでしょうが・・・

今、国連の常任理事国がどうしたとか、国連はもう果たす役割がないとか話題ですが、そういう意味でまさにタイムリーな内容ではあります。

あらすじ

★★★

ベルンの奇蹟

2005-05-17 | 映画
サッカー試合のシーンがすばらしく、あふれて落ちるんじゃないかと思うほど観客席は超満員。そして試合に呼応して波のように観客が躍動する。
これ全部エキストラかなあ。だとしたら並じゃない。グラディエーター並です。
試合もスリリングで、手に汗握ってしまいました。

1954年、西ドイツは町中の男たちがサッカー好き。
11歳の少年マチアスもそのひとり。そこへ11年ぶりにソ連の捕虜となっていた父親が帰ってきた。出迎えに来た家族を見て、自分の娘をわが妻と間違え、マチアスが誰だかわからない。11年は半端じゃない。
当然、父親と子供たち間には深い溝が生じる。
父親、子供、サッカー、町の人、そんな要素が絡み合い、家族が少しずつ再生してゆき、最後にはワールドカップ優勝シーンでみごとフィニッシュ。ずるい展開ともいえるけど、やっぱりスポーツものは面白い。

追)映画上映前のアディダスのCMがみごとです。そしてこの映画を予告するようにマッチしていました。

あらすじ

★★★☆

コーラス

2005-05-17 | 映画
テレビのある番組で、映画「コーラス」のピエール少年を演じるジャン=バティスト・モニエのソプラノを聞いてしまい、映画を見たくなってしまいました。このときは彼たった一人の出演でちょっと気の毒な気がするほどさびしげでしたが・・・
映画の中で他のメンバーと歌うほうがずっと楽しげで「天使の歌声」と称される透明感のある声が際立っていましたね。
ストーリーはありがち。
校舎に火を放ったと思われる暴れん坊が最後は見事にバリトンを聞かせてくれるのかと期待しましたが、何事もなく終わってしまって、ちょっと物足りませんでしたね。
映画鑑賞後は、あのうつくしい歌声が耳に残っていい気分ではありました。

あらすじ

★★★

キングダム・オブ・ヘブン

2005-05-16 | 映画
オーランド・ブルームが、ドキッとするほど男っぽかったですね。『いい男』に成長しています。そして、リドリー・スコットの映像づくりは、グラディエーターを凌ぐすばらしさ。

エルサレムでの大勢の騎士たちが入り乱れての戦闘シーンは、まるで蟻の群集。そして蟻でもこんな戦いはしないだろうと思ってしまう無残さに、人間の愚かさとむなしさを感じます。

聖地エルサレムとはいったい何なんでしょう。
「何も無い」そして「すべてだ」と答えた回教徒のカリスマ的指導者サラディンの言葉が心に残ります。

ちょっとでも居眠りするとストーリーが捉えらえられなくなるほど速い展開で焦ってしまったけど、指導者の力量しだいで、微妙な力関係が崩れてしまい泥沼となる「外交力」とか「政治力」の大切さは現代にも通じるものがありますね。


豚犬殿下ジェレミー・アイアンズ渋かったですね。個人的には、デヴィッド・シューリスが好きでした。

★★★☆

アビエイター

2005-04-26 | 映画
上手さが際立ったっていたのは、やっぱりケイト・ブランシェット(キャサリーン・ヘップバーン役)どうして映画ごとにこうも見え方を変えられるのか、まったく恐れ入ります。

そしてストイックな役は大得意なレオ。昔の「ギルバート・グレイプ」を思い出します。相変わらずの幼さにはちょっと目をつぶって、なかなか適役だったのではないでしょうか。
映画や飛行機に天才的な才能を発揮したというハワード・ヒューズ。もっと映画づくりの場面で、沸き立つ才能と楽しさを魅せてほしかったですね。

伝記ものはエンディングが難しいようで、最後のシーンは、監督に同情しながらも「ン~」と首をかしげてしましたが、レオファンということで、ちょっとおまけの★4つ。

花ごよみ「狂気と際限のない欲望・・・」~そう、ハワードのすごいところでしたね。

★★★★

海を飛ぶ夢

2005-04-20 | 映画
難しい内容でしたが、演出のすばらしさでのめりこんでしまいました。
頭部以外は体の自由が利かない男、そして少しずつ痴呆が進んでゆく女。この二人の対比が印象的です。
頭脳が正常だと最後まで死にたいと苦しみ、痴呆が進んだ女は死にたいと思うことさえ忘れてしまう。
どっちが幸せかなんて比較はできない。

そして死にたいという男を尊重しながら介護する兄家族。
男の意志を尊重すれば彼は死に、家族は開放される。一方で介護し続けるという束縛のなかにそれなりの幸せみたいなものを作り出している。
この矛盾が、ごく自然に映し出されているのがすごい。

海を飛ぶ夢という題名の通り、男の気持ちが山を越え海へと飛んでいくシーンがステキでした。

「気まぐれチャンプルー」この映画をじっくり語ってくれています。
「あんぶれあんぶれ」人生は質か量か。考えさせられます。

★★★★

エターナル・サンシャイン

2005-03-28 | 映画
恋愛でこじれた二人がその記憶を消したら、懲りずにまた同じ相手を求めてしまうという『本能』の恐ろしさ。
だから記憶を消してしまうと再び泥沼の関係に陥っていく。
つまり記憶を消したりしてはいけないんだと思うわけ。記憶をもとに視点を変えればきっと同じ相手でも世界が変わる(だろう)。
「忘却は許すこと」とはいかないことが多いと思うよね。

ケイト・ウィンスレットの髪の色がくるくる変わってとてもキュート。
記憶を消されてゆく過程の心のもがきがすごいです。ちょっと毛色が変わっている映画で「オープン・ユア・アイズ」系かな。

★★★☆

ロング・エンゲージメント

2005-03-28 | 映画
オドレイ・トトゥーがやっぱりうまいですね。けなげでくじけない女性をやらせたらピカイチです。
そして戦争の惨状をがっちり描きながらも、ずっと希望を抱きながら見ていられるのも、彼女のキャラと監督ジャン=ピエール・ジュネの楽しい映像づくりの賜物でしょう。

登場人物がたくさんいて必死に覚えながら見ました。でないと戦争中の混乱を謎解く楽しみが半減してしまいます。とはいえ登場人物を理解するのに必死で、最後の感動シーンで盛り上がるのを忘れそうになってしまったのも事実。
長靴とか鑑識票とか、きっと激しい戦闘の中で誰が誰だか判らなくなってしまったことってたくさんあったんでしょうね。

★★★☆

ブリジット・ジョーンズの日記 きれそうな私の12か月

2005-03-21 | 映画
レニーは、よー太ってました。
ラリッて海辺で両手を広げてるシーンは、たっぷり盛り上がったおなかを最もだらしないといえる形で惜しげもなく曝し、もう、役者魂に脱帽です。

タイでの展開は意外性があってなかなかでしたが、ダニエル(ヒュー)が乗ってない感じでやや盛り下がり・・・

イギリス人らしい会話の痛烈パンチの応酬は、クラゲアニメの点数表示で超軽快。あっという間の撃沈に大笑いしてしまいます。
もっともっとこのいやみな会話遊びを楽しみたかったですね。

★★★☆

ローレライ

2005-03-09 | 映画
はっきり言ってしまいます。愛読書の映画本に騙されました。
どこが★四つなんだあ!

戦争をダシに、あつかましく人生のお説教みたいなものをやらかした、というところでしょうか。
それじゃ、実際に戦争に身を投じた数多くの人たちに余りにも失礼デス。

潜水艦が秘密裏に出発した理由を聞かされても、わけが分からないほど自分勝手であきれます。
だから、潜水艦の乗組員たちがどんな決断をしても、すべてがむなしく感動がない。
泣かれてもしらける一方でした。

日本映画、もっとがんばって~

★★☆

ボーン・スプレマシー

2005-02-21 | 映画
カーチェイスのクラッシュシーンは、スリリングで激しく、そして芸術的。
横顔に、殺し屋の貫禄もにじみ出ていたマッド・デイモン。前作よりさらに鍛えられていて動作がかっこよかったですね。
ボーン・アイデンティティの続編で、前作の疑問がすべて解き明かされます。
展開もスピーディで無駄がなくわかり易く、そういう意味で、気持ちがとてもスッキリし、満足感が高いといえます。

2作で完成する作品。必ず1作目を見て事情を知っておきましょう。

★★★★

故郷の香り

2005-02-14 | 映画
くーっ!
ブローがじわじわ効いて、最後のブローでみごとノックダウン。
最後の最後で、じゅわっと胸が熱くなる映画でした。

大学に合格して村を出てから10年ぶりに帰郷した井河(イガー)。
昔付き合っていた女性、暖(ヌアン)はすでにヤーバという口がきけず耳の聞こえない男と結婚していた。井河も都会で生活している間に結婚した。それぞれ子供もいる。

なぜ、ノコノコと井河は、暖とヤーバの家に来て食事までしているのか。
その疑問は、過去の出来事をひとつひとつ回想することでわかってくる。

距離や時間に翻弄された恋愛心。
想いがすれちがい、悔いが残ったままの青春時代。
それが10年たって、今ゆっくり満たされほぐれてゆく。
フォ・ジェンチイ監督これからも注目です。
中国映画になぜかひとり香川照之が出演。最後のシーンで、このための彼だったかと納得。

★★★★

アレキサンダー

2005-02-07 | 映画
鷹の目から見た広い大地や馬や象が入り乱れる戦闘シーンなど、お金かけたんだろうなと思われる場面がたくさんあるんだけれど、以外に印象が後に残らない映画でしたね。

母親から逃げたい気持ちと、東の黄金の海をみたいという探検家的な気持ちがアレキサンダーをすさまじい東方遠征に向かわせる。
このあたりの執着心の質は、リュック・ベッソンの映画「ジャンヌ・ダルク」を思い出させるけど、ミラ・ジョボビッチのジャンヌのほうが数段上で、コリン・ファレルのアレキサンダーにはそこまでやる気持ちが伝わってこず、苛立ちさえ感じてしまいます。
張本人の母親役のアンジェリーナの演技もわざとらしくて、ちょっと興ざめしてしまいました。

★★★

オペラ座の怪人

2005-01-31 | 映画
怪しい像が立ち並ぶ絢爛豪華な劇場、そしてパイプオルガンの例の曲。ミュージカルではおそらくここまで表現しきれないだろうと思われる劇場裏の暗闇の世界・・・

多感な学生の頃、小説を読んで、日常に戻れないかと思うほど想像が広がった「オペラ座の怪人」でしたが、映像でも期待通り。のめりこんでしまいました。

ちょっとずっこけたのは、
劇場の暗がりで生活してきたはずのファントムが、海が似合いそうな健康的な体格と風貌で、おまけに「天使」と呼ぶには恥ずかしいほどドスの利いた声だったこと。
でも、ラウルからクリスティーヌを奪おうとする後半はもうゾクゾクしました。
前半まだ幼さの残るクリスティーヌが、物語の進行とともに、どんどん艶っぽい色気に満ちて三角関係を危うくゆれるのも見もの。
エンドロールの挿入歌は、ファントムの悲しみそのもので、涙が出そうになってしまいました。

★★★★☆