マーちゃんの数独日記

かっては数独解説。今はつれづれに旅行記や日常雑記など。

第8回『やねせん亭』へ

2010年03月11日 | 身辺雑記

 昨日3月10日(水)、勤務帰りに妻と夕食を共にした後、「不忍通りふれあい館」で開催された『第8回やねせん亭』へ出掛けました。入場後、会場隅に佇む、この会のプロデューサー「円左衛門」さんのところへ赴き2つの事をお尋ねしました。一つは、「真打ち」の落語家お一人をお呼びした時のお値段。「お気持ちで良いですよ」とのお答え。お寺のお坊さんと同じ答えが返って来ました。
 2つ目は本日の出演者の演目。放送では演目紹介がありますが、私の耳では聞き取れない事が多いので「円左衛門さんのホームページ」をと尋ねますと、名刺を渡され「円左衛門」で検索すれば分かりますが、放送も入れますとの返事。
 
 そこで演目の放送を待っていましたが、トリの「兼好」さんの演目だけが放送で流れました。そこで演目の大部分を省力したプログラムになりますが、
 一、 春雨や雷太
 一、 三遊亭きつつき
 一、 三遊亭円左衛門
     中入り
 一、春風亭美由紀(俗曲)
 一、三遊亭兼好「お見立て」

 「きつつき」さんは、昨日はあまり好調ではない様に見受けられました。昨夜は気温が意外低く、入りも9割くらい。彼の語りへの反応が芳しくありません。「このまま帰っちゃおうかな」などと危ない冗談も飛び出すほど。観客の反応が良ければ良いほど快調になる落語家なのかなと思いました。

 最後に登場した兼好さん「今日は、私の師匠の息子で、前円楽師匠の弟子の王楽がいないのでやりやすいです」この一言で会場は盛り上がります。王楽と兼好はまるでライバル関係にある様に聞こえますが、多分過剰な演出。語る方も聞く方も、分かっているネタながら、そうかも知れないと思い込ませます。
 「今日は子どもさんがいらっしゃつているので、吉原の話を・・・・」(暫しの間)「しますね」で又笑いが来ます。
 語る内容は、好きな花魁に会いに来た男と、この旦那を毛嫌いする花魁。その間を取りもつ”中間”の話。女性を演じさせたら絶妙な兼好さんの本領発揮です。しかし今日気がついた事は、落語家がどの様な”落ち”で締めくくるのかに興味が集中しがちですが、彼の今日の演目は、流れ一こま一こまが興味深くかつ面白いのです。今日は、前列2番目から観ていて、実に軽妙な話しを堪能しました。「落ち」はありますが、そこを期待するよりも、流れゆく場面を、わくわくしながら、語りを楽しく聞けて帰ってきました。実に面白く、楽しい落語でした。