崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

下川正晴氏がお見舞いに

2016年03月15日 05時24分06秒 | 旅行
日本古代史・朝鮮史の研究で有名な上田正昭先生が88歳で召天された。私は先生の研究から倭国、天皇制、ナショナリズムなどに関する意味を深く考えさせらていた。先生が中心に著名な学者たちが集まる研究会に数回私にも呼びかけてくださった。沖縄での会議で先生は私を若手の研究者のように紹介してくださった。一丸上の世代であり当然であろうがいつも若者のように精力的に著作活動をされたことを思い出す。召天は早すぎるとも感ずる。
 昨日東京から下川正晴氏がお見舞いに来てくれた。彼とは映画に関する講演会や一泊しながら討論会も行って数年ぶりの再会であった。彼も心臓の病気に悩まされた人であり、患者仲間(?)意識を持っているような最初の話題であった。しかし健康をとり戻して元気に活動をしている。東京から奥さんからのお土産と一緒に彼の履歴書風の小さい冊子「私のコリア報道」を頂いた。インタビューの内容が書かれている。学生運動、韓国留学、毎日新聞記者、大分県立芸術文化短期大学の教授までのパノラマが書かれており、それの口演のように語られた。記者から大学の先生への変身は大きい転換であったという。新聞読者と大学生の違いから話し方、書き方が変わったという。私は彼がその教授時代に学生を弟子として育てた教育者として評価していた。また面白い話は韓国での反日との出会い、悩まされた話である。ある市民講座で高齢者たちが日本のことに激しいアレルギーをもって反論することには驚いたという。それは私の経験と相通じる。我が夫婦は本当に楽しく面白く聞いた。

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