崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

名画が安くなった

2009年08月22日 05時29分51秒 | エッセイ
 「ローマの休日」などの名作のDVDが500円以下125円のところも多い。安くなって価値が下がったようにも思われるかもしれない。著作権期限切れによるものである。歓迎している。私も著書で著作権を持っているが、できれば安くして多くの人に読まれることを希望する。おそらく制作者、監督なども筆者と同じ気分であろう。自分が死んだ後の著作権に執着する人は少ないだろう。今、著作権を強く主張する人のほとんどが本人ではない人や組織である。文化遺産を保護発展させるために著作権を主張するのは良いが、死者のものを持って長く利益を求める精神はよろしくない。
 私がいま分析している映像は植民地時代に作られたプロパガンダ映画やドキュメンタリーである。今まで視線が当てらることの少ないものである。それらに光を照らして評価しようとして映像を分析し、キャチして画像として、また動画を引用している。もしこれらにも著作権云々されるのなら研究は根本から揺るがされる。基本的には著作権が永年に保護されるようにはならないという判決も出た。ある人が著作権を占有しつづけることで第三者が自由に使うことができなくなり、文化の発展阻害につながってしまうからである。映画を研究するにも学問の自由が必要である。

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