崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

一年を振り返って

2014年12月17日 04時21分41秒 | 旅行
毎年このころになると言論界では一年を振り返ってみる特集が多い。世界的に見ると中近東のアラブのイスラム国家において戦争、そして世界的に過激派のテロなどが続いている。昨日はシドニーの人質死傷事件、パキスタンのタリバンのテロなどが起きていた。多くの悲劇はキリスト教とイスラム教の対立が遠因となっている。東アジアは歴史認識とか領土問題で葛藤を起こしている。植民地と戦争のポストコロニアルと言える。日本に戦雲を感じるという人が多い中、自民党が圧勝、百年に向けて執権するようになっている。これは野党の責任である。政治理念が違うから分裂してただ羅列している状態では当然のことである。二大政党制は何時定着するのか、日本的な政治は結局非民主の中国共産党のものと似ている。さらに王朝へと復帰するような感がある。自民党員だって皆政治理念が同様であるとは思えない。上手くやっているようなら百年でも良いと言うならしょうがない。選挙は確かに民主主義であっても日本は一党独裁化への道のりになっているようである。
 私自身の一年はどう評価すべきか。自分のことになるとどうしても甘くなるのではと懸念する。1974年3~4月に出版販売会社雑誌商品課で毎日11時間で日給2,650円(日給+交通費)をいただいたアルバイト登録証を見ながら苦労より感謝の気持ちである。アルバイトを通して日本社会を理解し、好きになったからである。その中でも研究から目を離したことはなかった。日本民俗学会1973年(?)552回では「韓国シャーマニズム」を発表した。
 今年もこのブログとFBには一日も欠かず書いた。講座、講義、講演などで回る時意外に読者が多く、自らファンだという人が多かった。これを通して新しく出会った東大出版部の竹中氏とは二回も会うことが出来た。私のエッセイには賛成が多かったが、反対、非難する人もいた。非難あるいは侮辱的なことがあっても丁寧に反論したり受け入れたりした。数人の読者とは和解し親しくなった。読書会で読んだ本について本欄に言及したことがメディアに注目され週刊誌、月刊雑誌、ユーチューブ放送、講演なども行った。今週末に発行される自著もその延長線上のものである。クリスマス、紅白歌合戦など年末の雰囲気が徐々に上昇していく今である。