崔吉城との対話

日々考えていること、感じていることを書きます。

朝鮮通信使行列図

2012年03月11日 05時47分43秒 | エッセイ
 下関長府博物館で朝鮮通信使行列図を平成20年度開催の企画展以来昨日で直接見たのは3回目であった。最近古城館長の解説も聞いたので詳しく知ることができた。室町時代から江戸時代にかけて朝鮮王朝の公式使節団の行列は数百人規模の見せものであった。日本本州の半分を横断する行列、パレードは朝鮮文化の宣伝であり、日本人が異文化に接する良い行事であった。私にはその直感が伝わってきた。燦爛な朝鮮王朝は官僚の腐敗、鎖国的外交の失敗などで傾き、日本に植民地とされ、日本人や日本文化が逆に朝鮮に流れる歴史の凹凸があった。このような現象は私が生きて来た世相、あるいは人間関係とそれほど変わっていない。その深い意味をもつ出版ができればと思っている。(写真は長府の古い屋敷)
 今日は3月11日東日本大震災後、1年を迎える日である。下関大韓キリスト教会では日韓合同礼拝が行われる。人生を深く考える時間になるだろう。