清水が横浜に移籍をし、また小林宏の守護神への転向で空いた先発枠に誰が入るかにファンが希望を胸に膨らませる中で、石川球団副代表が余計なことを口にしてくれました。
編成担当の職域から逸脱をするこの発言は、広岡元GMが歩んだ破滅への道が眼前に開けたことを意味します。
前ロイヤルズ薮田が生涯ロッテを宣言 (11/29 日刊スポーツ)
前ロイヤルズの薮田安彦投手(36)が28日、「生涯ロッテ」を誓った。
この日、千葉マリンスタジアム内で契約交渉を行い、契約金、出来高なしの推定年俸5000万円で1年契約を結んだ。
07年オフにロッテからFA宣言してメジャーに挑戦したが、ロイヤルズでは2年間で3勝4敗と結果を出せなかった。
今オフFAとなり、国内3球団からオファーを受けた中で古巣を選択。
「FAでアメリカに行ったのに、また声をかけてくれてありがたく思ってる。残りの野球人生はロッテで、という思いはある」と恩返しを誓った。
ロッテ在籍中は小林雅、藤田とともに必勝リレー「YFK」を形成し、05年の日本一に貢献した。
石川晃球団副代表は「中継ぎを厚くというチーム事情があった。3Aではしっかり抑えていたし、ボールの力は落ちてない」と期待した。
チームは今季、7人で先発ローテを回した時期もあったが、来季は5人に減らして分業制を徹底する方針だ。
同副代表は「先発が6回まで投げたら勝利の方程式でいきたい」。
抑えには小林宏が回る予定で、薮田-小林宏の「新YK」リレーが見られそうだ。
どこまで真意を伝えているかは分かりませんが、現場に足を運ぶなど編成としては悪くはない仕事をしているだけに、余計なことまで手を出さない方が身のためです。
来季は先発を5人で回す可能性については何度か書いてきましたので驚きはありませんが、先発の責任を6回までとすることはチームにとっても選手にとっても悪影響しか与えないでしょうし、若手のモチベーション低下にも繋がりかねません。
おそらくは西村監督、西本コーチは気にせずに自分たちの考えるままの起用をしてくれると信じていますが、とにかく先発には120球を目処に最低でも7回を投げきることを命題とさせて欲しいですし、それで疲労が溜まるのであれば結果を残した若手から抜擢をすることで休養を与えるやり方がよいと考えます。
しっかりと試合を作る軸を中心に回す一方で適度に他の投手にチャンスを与える、口で言うのは簡単で実際に難しいことは分かっていますが、やるだけの価値はあるでしょう。
先発を7人から5人に減らすことが分業制の徹底になるわけではないのでチャンチャラおかしい記事ではあるのですが、ニッカンだけに気がかりではあります。
肝心の藪田ですが、年齢的にロッテが最後になるのは当たり前だという突っ込みはさておき、メジャー移籍の際も球団が一定の理解を示したのは確かですから、他球団から同等のオファーがあったかどうかは分かりませんが、ロッテに戻ってきたのは必然だったのかもしれません。
まったくダメダメではないでしょうから中継ぎの層が厚くなることは間違いありませんし、長年培った経験を若手に教える役目も担って欲しいです。
小野になるかと思っていた投手陣最年長の座を奪うことになりましたし、外様ではないので気兼ねなく中堅や若手に接することができるでしょうから、コーチ兼任ぐらいの気持ちでいい意味でのベテランの存在感を示してくれることを、そして同い年の川越とともに味のあるピッチングを見せてくれることを期待します。