電脳筆写『 心超臨界 』

ひらめきを与えるのは解答ではなく質問である
( ウジェーヌ・イヨネスコ )

東郷青児は、無数の髪の毛を鮮やかな筆致で描きこんだ――吉村絵美留さん

2024-05-24 | 05-真相・背景・経緯
電脳筆写『心超臨界』へようこそ!
日本の歴史、伝統、文化を正しく学び次世代へつなぎたいと願っています。
20年間で約9千の記事を収めたブログは私の「人生ノート」になりました。
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生涯学習にお付き合いいただき、ありがとうございます。

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東京裁判史観の虚妄を打ち砕き誇りある日本を取り戻そう!
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する
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■超拡散『世界政治の崩壊過程に蘇れ日本政治の根幹とは』
■超拡散『日本の「月面着陸」をライヴ放送しないNHKの電波1本返却させよ◇この国会質疑を視聴しよう⁉️:https://youtube.com/watch?v=apyoi2KTMpA&si=I9x7DoDLgkcfESSc』
■超拡散記事『榎本武揚建立「小樽龍宮神社」にて執り行う「土方歳三慰霊祭」と「特別御朱印」の告知』
■超拡散『南京問題終結宣言がYouTubeより削除されました』
■超拡散『移民受入れを推進した安倍晋三総理の妄言』
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「発見された技 十選」
 ▽1 ルノワール「足を拭う水浴の女」
 ▽2 コロー「道」
 ▽3 ロートレック「ムーラン・ルージュにて」
 ▽4 ユトリロ「ラパン・アジル」
 ▽5 クールベ「波」
 ▽6 ローランサン「ヴァランティーヌ・テシエの肖像」
 ▽7 佐伯祐三「ガス灯と広告」
 ▽8 藤田嗣治「五人の裸婦」
 ▽9 東郷青児「婦人象」
 ▽10 岡本太郎「赤のイコン」


東郷が描いた婦人像を間近で見ると驚くことがある。印刷物では分かりづらいが、一見均一に色を塗っているように見える髪の毛が、一本一本、細かくびっしりと描きこまれている作品があるのだ。修復で扱った写真の「婦人像」も、検査のために斜めから光を当てると、髪の描写が浮き出てきた。不思議なリアリティーがそこにある。前衛画家の東郷の意外な一面を発見することができた。


【「発見された技 十選」07.11.16日経新聞(朝刊)】
▽9 東郷青児「婦人像」――絵画修復家・吉村絵美留
類似イメージ → http://www.seikougarou.co.jp/SHOP/jp/STogo/st-0509061/6F-chiisanahana.html

あるときはピカソやブラックのキュビズムを範とし抽象にも傾斜した。ありえない世界を描く超現実主義に独自の模索を見せた時期もある。19世紀末に生まれ、二科会を拠点に前衛画家として様々な挑戦を試みた東郷青児が好んで描いた婦人像の印象を一言で表すなら、こんな言葉になるだろうか。「幻想的な世界に住む女性の姿を描く」

東郷が描いた婦人像を間近で見ると驚くことがある。印刷物では分かりづらいが、一見均一に色を塗っているように見える髪の毛が、一本一本、細かくびっしりと描きこまれている作品があるのだ。修復で扱った写真の「婦人像」も、検査のために斜めから光を当てると、髪の描写が浮き出てきた。不思議なリアリティーがそこにある。前衛画家の東郷の意外な一面を発見することができた。

髪を描くときに東郷は恐らくかなり硬い筆を使ったのではないだろうか。筆の先端にできるぎざぎざをうまく利用して、生え際の部分から、鮮やかな筆致で無数の筋を引いている。

対照的なのが、肌の描き方だ。顔などの形は簡略化されているが、肌の部分を描いたタッチは実に柔らかだ。硬質な髪との対比が、作品のメリハリとなって私たちを魅了する。

(制作年不祥、油彩・カンバス、45.5×38センチ、個人蔵)
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