1941(昭和16)年12月8日、天皇の詔書が発せられ日本は開戦した。その時に日本が閣議決定した正式な戦争名は「大東亜戦争」である。私は、この戦争名を日本は堂々と使うべきだと思う。ところが、大手のメディアのほとんどが「太平洋戦争」と呼称しているのである。これも占領政策の残滓(ざんし)なのだから、即座にやめるべきだ。 . . . 本文を読む
経済が安定すると、仕事は苦役ではなく道楽になる。仕事をすることが純粋な喜びになり、その仕事がさらに収入をもたらしてくれる。その結果、生活はさらに安定し、ますます仕事が愉しくなっていく――まさしく仕事と経済の良循環が起こるというわけである。 . . . 本文を読む
そこで彼は武井老師のところへ相談に行く。老師は高福寺(こうふくじ)という寺の住職で、曹洞宗(そうとうしゅう)の禅僧である。色あくまで黒く、眼光あくまで鋭く、寡黙(かもく)にしておっかなく、吐けば剣のごとき鋭い一句を吐く。老師はこともなげにこう言った。「あんたは書家だから、書いたものを売ればいいだろう。あんたは今まで、買ってくれるのを待つばかりで、自分から売りに行ったことはないだろう。自分の書いたものを担いで売りに行ってみなさい」 . . . 本文を読む
渡し舟の上で一人の剣の使い手がしきりに自分の腕自慢をしていた。乗り合わせていた塚原卜伝は、武士に対してこう言い放つ。「剣は、人に勝つことよりも、人に負けぬよう工夫することだと思いますが、いかがでござろうか」。果たして負けぬ工夫とは。 . . . 本文を読む
「ダヴィンチ・コード」のダン・ブラウン氏は、仏僧が物理学の本を読んで教義を確かめ、物理学者が素粒子実験で宗教的体験をするという例を挙げ、「人類史上初めて、科学と宗教の境があいまいになり始めた時代に私たちは生きている」と語っている。
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岡潔先生は、フランス留学から帰ってきた直後に、「自分の研究の方向は分かった。そのためには、まずは蕉風(芭蕉一派)の俳諧を勉強しなければならない」と、芭蕉の研究に一生懸命に励みます。数学の独創には情緒が必要と考えたのです。 . . . 本文を読む
今回の措置は日本が年来、主張してきた尖閣諸島の主権を侵害して、その一部を削り取るサラミ作戦だといえる。中国は海警法施行により情勢を決定的に変えうるレッドラインを露骨に越えることなしに日本の立場を突き崩す措置をとった。その措置には尖閣情勢全体を不安定にする危険もあるわけだが、中国はそのリスクを計算の上でこの行動に出たのだ。もし日本が遺憾や懸念を表明するだけで、押し返しのための実質的な行動をなにもとらなければ、中国は尖閣の日本の主権を奪うための次のサラミ作戦を必ずとってくる。 . . . 本文を読む
新型コロナウイルスが出現する11年前の、2009年6月11日。WHOは豚インフルエンザのパンデミック(世界的大流行)宣言をした。日本でもかなり大きなニュースになったので、まだ多くの人々の記憶に残っているだろう。だが果たしてどれほどの国民が、この宣言が出る2カ月前に、WHOが既存のパンデミック基準から「深刻な死者数」の部分を削除し、フェイズ5(「準パンデミック」)と6(「パンデミック」)で同じ対応をするよう定義を書き換え、さらに各国の感染者集計報告を中止するという奇妙な動きをしたことを、知らされているだろう? . . . 本文を読む
多くの日本人がその存在を知らないことに驚きますが、日本の大手マスコミは中国と1964に「日中記者交換協定」を交わしています。これによって国交がない段階で日本の報道機関が北京(ペキン)に駐在することが認められましたが、68年に一方的な改定である「政治三原則」を押し付けられます。 . . . 本文を読む
【藤井】 チャイナのやり方を現代的な視点で語ったのが、中国人民解放軍の空軍大佐だった喬良・王湘穂の両氏によって執筆された『超限戦 21世紀の「新しい戦争」』(日本語版は共同通信社/2001年)という本です。「超限戦」とは「あらゆる限界を超える戦争」という意味ですが、これがチャイナで公に出版されたのは1999年だったと思います。【石平】 中国でベストセラーになりました。 . . . 本文を読む
その理事国には中国、キューバ、シリア、ルワンダ、ベネズエラなど極めつきの人権抑圧国が互いに票を入れ合う談合を通じ、繰り返し選ばれてくる。事実上、中国を中心とした人権抑圧国の「相互もみ消し」組織と化しているわけである。要するに「人権問題は人権理事会で」という中国の主張は、まず事案を制裁権限を持つ安保理から制裁権限を持たない人権理事会に追いやった上で、メンバー国の事案は取り上げないという不文律を盾に握りつぶしていくという意味に他ならない。 . . . 本文を読む
文化大革命時代に行われたような、強制的な民衆の公開集会が行われ、共産党を讃える歌やスローガンを唱えることが強制される。すこしでも監視する共産党員の命令に従わないものには暴力や拷問が加えられる。チベットの子供たちも、事実上学校の中に閉じ込められ、そこでは中国語だけが教えられ、チベットの民族意識をなくすような洗脳教育がされている。これはウイグルで行われているのと何ら変わらない民族絶滅政策である。 . . . 本文を読む
支那大陸東北部(満洲)における日本の特殊権益を認めることは、20世紀初頭の米国外交の基本だった。(中略)しかし、スチムソンは日米外交の「了解の歴史」に一切の配慮を見せなかった。ひたすら中国の主張に耳を傾け、日本の満洲政策を非難した。そこには彼自身の脳裏に、「中国は民主化の道を歩みつつある」という幻想があった。その結果、フーバー政権は満州国を承認しないと決めた。スチムソンには満州国は、「中国の民主化を妨げるファクター」に思えたのである。彼の外交(非承認政策)は「スチムソン・ドクトリン」と呼ばれた。 . . . 本文を読む