電脳筆写『 心超臨界 』

歴史とは過去の出来事に対して
人々が合意すると決めた解釈のことである
( ナポレオン・ボナパルト )

上手にモノを食べ、上手に体を動かし、上手に頭を使う――日野原重明 医師

2024-08-28 | 09-生物・生命・自然
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◆村上春樹著『騎士団長殺し』の〈南京城内民間人の死者数40万人は間違いで「34人」だった〉
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『生きかた上手』で知られる日野原重明先生が「健康と医療フォーラム」で基調講演を行なった。長寿日本といいながら、日本は子供を産まなくなったから平均寿命が延びただけだという。しかも、日本人の百歳以上は寝たきりが3分の2。米国人では圧倒的に自立している人が多いといった違いもある。常識のウソがポロリと露呈した。

40代以降の生活環境をよくすると痴呆を促す遺伝子が眠ってしまい、発症しにくくなることがわかってきた。日々どんなものを食べているか、ちゃんと運動しているかで、遺伝子が働くかどうかが変わってくる。遺伝子は「開発」することが可能というわけだ。

日野原先生は「自立する老人」を増やすには、上手にモノを食べ、上手に体を動かし、上手に頭を使うことが大切だ、と説く。


◆上手にモノを食べ、上手に体を動かし、上手に頭を使う

「自立した老人めざせ――食事節制、適度に運動を」
聖路加国際病院名誉院長 日野原重明氏
( 2005.08.29 日経新聞(朝刊)「健康と医療フォーラム」基調演説 )

日本人の寿命は世界一と聞くと、日本の医学がとても進んでいるように思いがちだが、実はそうでもない。平均寿命が長くなったのは、日本人が子供を産まなくなったから。子供の多い国は死亡年齢が低く、足し算して平均すると、平均寿命も短くなる。現在、80歳以上の人たちがあと何年長生きできるか予測すると、先進国のなかで日本は米国やドイツ、フランスよりも下になる。

百歳以上の人工は半世紀前は281人だったのが猛烈な勢いで増えた。それでも、米国人のほうが、まだ年とっている人が多い。日本人の百歳以上は寝たきりが3分の2。米国人では圧倒的に自立している人が多いといった違いもある。

年をとっても「自立する老人」を増やすには、上手にモノを食べ、上手に体を動かし、上手に頭を使うことを指導していくことが大切だ。

エイジング(加齢)というのはいったい何からくるか。一つは、遺伝子。体のなかに寿命がどれくらい持つかという遺伝子がある。早老症といって細胞の分裂する速度がほかの人より早く、20歳でも老人になる病気もある。一方で遺伝子のおかげでなかなか老けない人もいる。私はあと2カ月で94歳になるが、生まれつき若さを保持する遺伝子がある可能性が高い。

5人に1人は痴呆になる因子があると言われるが、米国の研究では、仮にそれを持っていても、40代以降の生活環境をよくすると遺伝子が眠ってしまい、発症しにくくなることがわかってきた。

日々どんなものを食べているか、ちゃんと運動しているかで、遺伝子が働くかどうかも変わってくる。自分たちの遺伝子は「開発」することが可能というわけだ。

75歳以上の人を集め「新老人の会」を結成、遺伝子を提供してもらい、10年後の85歳になった時、同じ遺伝子をもっていても生活スタイルによって発病などにどのような違いが出てくるのか免疫学調査を始めた。研究結果を知るためにも、私は百歳まで生きなければならない。

米国では老化を防ぐ、若さを保つ手法を探る研究がとても進んでいる。一日に摂取するカロリー(エネルギー量)が少ないほど、長寿になる可能性が高くなることがネズミやショウジョウバエなどを使った動物実験でわかってきた。

長生きするためには、食べ過ぎはよくない。昔、貝原益軒が腹八分目といったが、65歳を過ぎたら、腹七分、六分ぐらいにするとよい。脂肪は動物性より植物性、オリーブ油のように良質な脂肪をとるよう心がけてほしい。

食事とともに大切なのが運動。年をとったら何もハードな運動は必要がない。私も病院や駅などでは極力エレベーターやエスカレーターを使わずに、階段で上り下りするようにしている。

運動する際に忘れてはならないのが、転ぶ練習をしておくことだ。年をとると視野が狭くなり、足元が見づらい。転ぶときは、手や足に力を入れて倒れるのではなく、柔道の受け身のように背中で倒れると骨折は起こらない。

もうひとつ大事なのが、生きがいを見つけること。5年先、10年先の何月何日には、こういうことをしようと具体的な目標をたてる。人に命じられてやるとなると何でもストレスになるが、ボランティアの仕事など自発的だとストレスにならない。何歳になっても自分のやりたい仕事や趣味を見つけてほしい。

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(ひのはら・しげあき)
37年(昭和12年)京都大学医学部卒。42年同大大学院終了。41年聖路加国相病院内科医として勤務。内科医長、院長代理などを経て92年に同病院院長に就任。96年より現職。93歳。
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