「東京裁判史観(自虐史観)を廃して本来の日本を取り戻そう!」
そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現する。
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《 いま注目の論点 》
★塚本元委員長と日本の安全保障――田久保忠衛さん
★頓挫した李首相の「露店経済」――石平さん
★地上イージス断念 猛省し防衛体制を見直せ――産経新聞
★米、対中政策に「力の平和」――古森義久さん
★米中対立 5G規格に飛び火――塩原永久さん
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疫病で直面した「免疫力」の秘密――竹内久美子・動物行動学研究家/エッセイスト
【「正論」産経新聞 R02(2020).06.19 】
生物のテーマは、「生存」と「繁殖」である。生き延びること、そして自分の遺伝子のコピーを増やすこと。
前者は当然のことだが、後者については少し説明が必要だ。
自分の遺伝子のコピーを増やすというのは、自分の子をつくることを意味するだけではない。血縁者を介して自分の遺伝子を残すことも含んでいる。だから、自身に子がないこと=繁殖していない、ではないのだ。
◆生存と繁殖に深く関わる
この、生存にも、繁殖にも深く関わるのが、免疫力だ。ウイルス、バクテリア、寄生虫など、他者に寄生して生きていく連中(寄生者)に対して戦う力である。
生存に関してはもろにそういうことであるし、繁殖の際になぜその相手を選ぶのか、という選択にも免疫力が関係している。
この件についてはツバメのオスの尾羽の長さを見てみるとはっきりと分かる。ツバメのオスの尾羽には、両端にひときわ長くて太い、針金のような部分がある。この部分が長いほどメスにモテる。
A・P・メラ―という鳥類学者は、アフリカの越冬地からヨーロッパの繁殖地へもどってきたツバメのオスを多数とらえ、次の3つの条件のオスをつくってみた。
①尾羽の途中を2センチ切り出し、残りを接着剤でくっつけ、尾羽を短くしたグループ(平均で8.5センチ)
②尾羽の途中を切るが、そこへ切り出された2センチをくっつけ、尾羽を長くしたグループ(平均で12.7センチ)
③尾羽をいじらないか、いったん切ってまたくっつけ、尾羽が普通の長さのグループ(平均で10.6センチ)
やがてメスが越冬地から帰ってくると、オスたちを放ち、相手が見つかるまでの日数を調べる。そうすると、尾羽の長いオスほどすんなりと相手が見つかる。その日のうちか、2~3日のうちだ。
尾羽の普通の長さのオスは1週間くらいで見つかる(尾羽の途中で切られたかどうかと関係ないので、切られることによる影響はないもよう)。
そして尾羽の短いオスはさっぱり相手が見つからず、平均で2週間もかかってしまった。
◆ツバメの尾羽の研究から
尾羽が長いオスはメスにモテるのだ。尾羽の長さはさらに、浮気の際にもっと効力を発揮する。
オスのうち、浮気に成功するのは尾羽の長いオスのみだ。しかもメスのダンナがどういうオスかによる。尾羽が長いダンナを持つメスは浮気の誘いに一切応じない。
尾羽が普通のオスをダンナに持つメスは、尾羽の長いオスがやってきたときに限り、数回に1回、浮気する。そして尾羽が短いオスをダンナに持つメスは、尾羽が長いオスがやってきたときには必ず浮気する。このように繁殖の上で絶大な魅力となる尾羽の長さだが、メラ―はこんな大胆な実験によってその本質を突き止めた。
メスが卵を産みつつある時期に、巣に対して50匹ものダニを投入するのである。これは自然界ではありえないような大量投下だ。そしてヒナが孵(かえ)って7日目に、1羽あたり、どれくらいのダニがとりついているかを調べる。
すると、父親の尾羽の長さととりついているダニの数との間に、とんでもない違いが表れた。父親の尾羽の長さと、1羽当たりのダニの数は次の通りだ。
①10センチ以下 30~100
②約11センチ 5~50
③12センチ以上 せいぜい5
◆免疫は生物最大のテーマ
生物の歴史は寄生者との闘いと言っても過言ではない。人間もずっと闘い続けてきたのだが、その事実を多くの人々はすっかり忘れていた。そこへ新型コロナウイルスが現れ警鐘を鳴らしたわけだ。
人間の男の場合、免疫力の高さの証しとなるのが声の魅力、顔がいい、筋肉質の体、ケンカの強さ、IQの高さなどであることが分かっている。要は、女がキャーキャー言うような男こそが免疫力が高いのだ。ツバメでも人間でもオスの魅力が問題で、メスはあまり関係ないのは「動物はメスがオスを選ぶ」が基本であるからだ。
メスは一度の繁殖にかかる労力も拘束時間もオスよりも大きく、それならば選ばせてもらいますよ、という立場になるのだ。
このように誰から見ても魅力的なオスがいる一方、自分にとってはこのオスがベストという側面もある。それはHLA(ヒト白血球抗原)、またはMHC(主要組織適合遺伝子複合体)と呼ばれる、細胞の表面にある免疫の型で臓器移植の際に問題となるものだ。
この場合、できるだけ自分と型の重なりが少ない相手を匂いのよさによって選んでいる。
このように、恋や相手選びの実態は、相手の免疫力や免疫の型を探る過程にすぎない。生物の最大の課題が免疫である限り、ほかに解釈のしようがないのである。
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疫病で直面した「免疫力」の秘密――竹内久美子・動物行動学研究家/エッセイスト
【「正論」産経新聞 R02(2020).06.19 】
生物のテーマは、「生存」と「繁殖」である。生き延びること、そして自分の遺伝子のコピーを増やすこと。
前者は当然のことだが、後者については少し説明が必要だ。
自分の遺伝子のコピーを増やすというのは、自分の子をつくることを意味するだけではない。血縁者を介して自分の遺伝子を残すことも含んでいる。だから、自身に子がないこと=繁殖していない、ではないのだ。
◆生存と繁殖に深く関わる
この、生存にも、繁殖にも深く関わるのが、免疫力だ。ウイルス、バクテリア、寄生虫など、他者に寄生して生きていく連中(寄生者)に対して戦う力である。
生存に関してはもろにそういうことであるし、繁殖の際になぜその相手を選ぶのか、という選択にも免疫力が関係している。
この件についてはツバメのオスの尾羽の長さを見てみるとはっきりと分かる。ツバメのオスの尾羽には、両端にひときわ長くて太い、針金のような部分がある。この部分が長いほどメスにモテる。
A・P・メラ―という鳥類学者は、アフリカの越冬地からヨーロッパの繁殖地へもどってきたツバメのオスを多数とらえ、次の3つの条件のオスをつくってみた。
①尾羽の途中を2センチ切り出し、残りを接着剤でくっつけ、尾羽を短くしたグループ(平均で8.5センチ)
②尾羽の途中を切るが、そこへ切り出された2センチをくっつけ、尾羽を長くしたグループ(平均で12.7センチ)
③尾羽をいじらないか、いったん切ってまたくっつけ、尾羽が普通の長さのグループ(平均で10.6センチ)
やがてメスが越冬地から帰ってくると、オスたちを放ち、相手が見つかるまでの日数を調べる。そうすると、尾羽の長いオスほどすんなりと相手が見つかる。その日のうちか、2~3日のうちだ。
尾羽の普通の長さのオスは1週間くらいで見つかる(尾羽の途中で切られたかどうかと関係ないので、切られることによる影響はないもよう)。
そして尾羽の短いオスはさっぱり相手が見つからず、平均で2週間もかかってしまった。
◆ツバメの尾羽の研究から
尾羽が長いオスはメスにモテるのだ。尾羽の長さはさらに、浮気の際にもっと効力を発揮する。
オスのうち、浮気に成功するのは尾羽の長いオスのみだ。しかもメスのダンナがどういうオスかによる。尾羽が長いダンナを持つメスは浮気の誘いに一切応じない。
尾羽が普通のオスをダンナに持つメスは、尾羽の長いオスがやってきたときに限り、数回に1回、浮気する。そして尾羽が短いオスをダンナに持つメスは、尾羽が長いオスがやってきたときには必ず浮気する。このように繁殖の上で絶大な魅力となる尾羽の長さだが、メラ―はこんな大胆な実験によってその本質を突き止めた。
メスが卵を産みつつある時期に、巣に対して50匹ものダニを投入するのである。これは自然界ではありえないような大量投下だ。そしてヒナが孵(かえ)って7日目に、1羽あたり、どれくらいのダニがとりついているかを調べる。
すると、父親の尾羽の長さととりついているダニの数との間に、とんでもない違いが表れた。父親の尾羽の長さと、1羽当たりのダニの数は次の通りだ。
①10センチ以下 30~100
②約11センチ 5~50
③12センチ以上 せいぜい5
◆免疫は生物最大のテーマ
生物の歴史は寄生者との闘いと言っても過言ではない。人間もずっと闘い続けてきたのだが、その事実を多くの人々はすっかり忘れていた。そこへ新型コロナウイルスが現れ警鐘を鳴らしたわけだ。
人間の男の場合、免疫力の高さの証しとなるのが声の魅力、顔がいい、筋肉質の体、ケンカの強さ、IQの高さなどであることが分かっている。要は、女がキャーキャー言うような男こそが免疫力が高いのだ。ツバメでも人間でもオスの魅力が問題で、メスはあまり関係ないのは「動物はメスがオスを選ぶ」が基本であるからだ。
メスは一度の繁殖にかかる労力も拘束時間もオスよりも大きく、それならば選ばせてもらいますよ、という立場になるのだ。
このように誰から見ても魅力的なオスがいる一方、自分にとってはこのオスがベストという側面もある。それはHLA(ヒト白血球抗原)、またはMHC(主要組織適合遺伝子複合体)と呼ばれる、細胞の表面にある免疫の型で臓器移植の際に問題となるものだ。
この場合、できるだけ自分と型の重なりが少ない相手を匂いのよさによって選んでいる。
このように、恋や相手選びの実態は、相手の免疫力や免疫の型を探る過程にすぎない。生物の最大の課題が免疫である限り、ほかに解釈のしようがないのである。