電脳筆写『 心超臨界 』

リスクを取らなければ敗北することはない
だが、リスクを取らなければ勝利することもない
( リチャード・ニクソン )

◆歴史の真実を知るには当時の人々を取り巻く状況を知ること

2024-08-08 | 05-真相・背景・経緯
§1 日露戦争がなければ白人優位の世界史の流れは変わっていなかった
◆歴史の真実を知るには当時の人々を取り巻く状況を知ること


時は1901年。20世紀に入ったばかりです。日本は明治34年です。机の上に1枚の世界地図があります。開いてみると、いまの世界地図とは様相がまったく違います。アジアに目をやると、インド、ビルマ(現ミャンマー)、マレー半島のマレーシア、シンガポールはすべてイギリスの植民地です。越南(えつなん:現ベトナム)、ラオス、カンボジアのある地域は、仏領インドシナと書かれており、フランス領です。 インドネシアのジャワ島やスマトラ島は蘭領東インド。つまりオランダの植民地です。フィリピンもアメリカに支配されていました。 わずかに独立国として記されているのは、シャム(現タイ)と中国大陸の清(しん)、朝鮮、日本です。このうち、シャムは当時、劣等国と見なされており、西欧の国々のいいなりでした。清も独立国の体裁はとっていましたが、欧米各国に分割され、実権はないに等しい状態でした。お隣の朝鮮は清に属国扱いされ、これまた独立国とはいい難い状況です。自分たちの意志で国を運営していたのは日本だけで、厳密な意味では、独立国は日本一国でした。


『凛の国』
( 前野 徹、青春出版社 (2004/8/1)、p36 )

日本がアメリカと戦ったのはみなさんご存じですよね。みなさんは、学校であの戦争を太平洋戦争と習ったと思いますが、おじいちゃんたちは「大東亜戦争」と呼んでいます。それが日本政府が正式にあの戦争に付けた名称だからです。

歴史の真実を知る上で大切なことは、現在の考え方、見方で決めつけないことです。その当時のものの考え方、人々が取り巻かれていた状況を知り、同じ気持ちになって考えることです。19世紀には私も生まれていません。みなさんと一緒に、できる限り当時の人の気持ちになって書いていきたいと思います。

時は1901年。20世紀に入ったばかりです。日本は明治34年です。机の上に1枚の世界地図があります。開いてみると、いまの世界地図とは様相がまったく違います。アジアに目をやると、インド、ビルマ(現ミャンマー)、マレー半島のマレーシア、シンガポールはすべてイギリスの植民地です。越南(えつなん:現ベトナム)、ラオス、カンボジアのある地域は、仏領インドシナと書かれており、フランス領です。

インドネシアのジャワ島やスマトラ島は蘭領東インド。つまりオランダの植民地です。フィリピンもアメリカに支配されていました。

わずかに独立国として記されているのは、シャム(現タイ)と中国大陸の清(しん)、朝鮮、日本です。このうち、シャムは当時、劣等国と見なされており、西欧の国々のいいなりでした。清も独立国の体裁はとっていましたが、欧米各国に分割され、実権はないに等しい状態でした。お隣の朝鮮は清に属国扱いされ、これまた独立国とはいい難い状況です。自分たちの意志で国を運営していたのは日本だけで、厳密な意味では、独立国は日本一国でした。

アフリカ大陸の大半の地域もフランス、イギリス、スペイン、ベルギーなどに分割されています。

植民地化されていたのは全部有色人種の住む地域で、支配しているのはすべて白人の国でした。
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