電脳筆写『 心超臨界 』

他者の働きによるのではなく
自ら他者に尽くすことにより成功をつかめ
( H・ジャクソン・ブラウン Jr. )

杜甫の詩の惨状 再現された――石平さん

2020-01-23 | 04-歴史・文化・社会
 「東京裁判史観(自虐史観)を廃して本来の日本を取り戻そう!」
    そう願う心が臨界質量を超えるとき、思いは実現します。
   ( 心が臨界質量を超えるとは → http://tinyurl.com/5kr6f
     ( 東京裁判史観とは → http://tinyurl.com/kkdd29p
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《 いま注目の論点 》
「中華民国台湾」蔡氏の真意――矢板明夫さん
韓国を変えたロッテ商法――黒田勝弘さん
弾圧者の国賓招聘どう映る――古森義久さん
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
《 電脳筆写『心超臨界』昨日のPVトップ3 》
「六然訓」を知って以来、少しでもそういう境地に身心を置きたいものと考えた――安岡正篤師
自分を鍛える! 《 毎日の小さな「スランプ」を打ち破る法 》
生きるための杖ことば 《 本来無一物 》
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

杜甫の詩の惨状 再現された――石平・評論家
【「石平のChina Watch」産経新聞 R02(2020).01.23 】

今月13日、一部メディアによって伝えられた1人の若い女性の死が、多くの中国人の心を揺さぶった。

亡くなったのは、中国貴州省銅仁市の農村部出身の学生、呉花燕さん。父母を亡くした後、職業学校に通いながら病気の弟の面倒を見て暮らしていた。生活費は叔父からのわずかな援助を頼りにしていたが、その大半を弟の病気治療に充てており、経済的には大変困窮していた。

そのため、呉さんは以前から極力自分の食費を削って節約に徹していた、1日の食費をたったの2元(約32円)に切り詰め、パン1つで1日の食事を済ませることもあった。その結果、呉さんは栄養失調となり、とうとう重病になってしまった。

昨年秋から、呉さんの境遇は一部メディアによって注目され始めたため、多くの人々が呼びかけに応じて彼女のために募金した。全国から集まった募金は約100万元に上ったというが、どういうわけか、重病となった彼女の治療に回ってきたのは、たったの2万元。結局、呉さんは24歳の若さで亡くなった。

彼女の死が伝わった前日の12日、テレビ番組で1人の腐敗幹部の話が全国で話題となった。中央テレビで放映された「国家監査」というドキュメンタリーは、2018年3月に設立された、腐敗摘発の国家的専門機関「国家監察委員会」の成果をアピールする番組であった。番組の中では、摘発された数人の高級幹部の「腐敗事実」が紹介された。

そのうちの一人は呉さんが暮らした貴州省の副省長を務めた人物だった。男は在任中、汚職によって約2億元の不法収入を手に入れたとされているが、中央テレビの番組は、男の腐敗にまつわるエピソードの一つを披露した。

中国では、高級酒の茅台(マオタイ)酒が賄賂に使われるのはよくあるが、男の場合、在任中に受け取った茅台酒は何と4千本にも上った。汚職摘発で男の自宅に踏み込んだ監察委員会の人間は、その一室で茅台酒が山積みになっている光景を目撃してビックリした。

自分に摘発の手が及ぶかもしれないと察知した男は事前に、収賄した茅台酒の大半のふたを開けて、自宅のトイレに流したという。

茅台酒の値段といえば、安いものでも1本2600元(約4万1千円)前後もする。単純に計算すれば男が受け取った茅台酒の時価総額は千万元以上、その大半は飲まれずトイレに消えた。

私が上述の2人の話を知ったとき、脳裏に浮かんだのは、唐の詩人である杜甫の詠んだ名句である。

「朱門酒肉臭(朱門 酒肉臭し)、路有凍死骨(路に凍死の骨有り)」

「朱門」というのは身分の高い人々の豪邸を指す言葉だ。この句の意味は、高官や大金持ちの住む豪邸には酒肉が腐るほどあるのに、路上では凍死した人が倒れている、ということである。杜甫は大いなる同情心を持って自分の生きる時代の貧富格差の惨状を描いていた。

その時代から1200年以上も後に、杜甫が見た惨状はそのまま、「社会主義国家」と自称する現代の中国で再現されているのである。

貴州省の若い女性が生活の困窮のために1日2元の食事で何とか生きていたのに、同じ貴州省の共産党高官は高価な茅台酒を、湯水のごとくトイレに流していた。

それが共産党指導下の世界第2の経済大国である中国の現実だ。

経済の低迷がますます深まっていく中で、数億人単位に上る貧困層の中国国民は、このような残酷な現実に耐えられるだろうか。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
◆お勧め情報【 拡散希望 】
 日本が東京裁判史観の呪縛から解き放たれるために

「東京裁判史観」
「WGIPの洗脳にかかったままの日本」
「今も生きているプレス・コード」
「GHQ焚書図書」
「公職追放が『敗戦利得者』を生み出した」
「『進歩的文化人』という名の国賊12人」
「真珠湾攻撃の真実」
「南京大虐殺というプロパガンダ」
「歴史教科書問題から生まれた近隣諸国条項」
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「中華民国台湾」蔡氏の真意―... | トップ | 長期政権といえば共産党――阿... »
最新の画像もっと見る

04-歴史・文化・社会」カテゴリの最新記事