京都市東山区の清水寺で26日夜、春の夜間特別拝観の試験点灯があった。境内は桜の花が咲き始め、春の宵らしい優雅な雰囲気に満ちている。
境内にはソメイヨシノやヤマザクラなど約千本が植えられており、シダレザクラはそろそろ見頃という。約500基の照明で彩るライトアップは1992年に始まった。西空に向かって放たれる青い光線は、観音菩薩(ぼさつ)の慈悲を表現しているという。今年は、本堂(国宝)の屋根の修復が完成したことから、工事中に建物を覆っていた素屋根が3年ぶりに外され、真新しい檜皮葺(ひわだぶ)き屋根も光に照らし出されている。
清水寺は「新型コロナウイルス感染拡大が心配だが、参拝に合わせて安寧を願ってもらえれば」としている。
夜間特別拝観は27日~4月5日。午後6時点灯、受け付け終了は午後9時。有料。
京都新聞社