新型コロナウイルスの感染拡大を受けて臨時休園している京都府立植物園(京都市左京区)で、桜が見頃を迎えている。例年、大勢の花見客でにぎわう園内に人影はなく、薄紅の花が人知れず咲き誇っている。
園内には160品種450本の桜が植えられ、現在はソメイヨシノ約200本などが満開になっている。昨年は多い日で2万8千人が訪れたが、今は園内を手入れするスタッフが時折通る程度。例年なら弁当を楽しむ花見客であふれる大芝生地も、静けさに包まれている。
同園では桜林を一方通行にするなど、新型コロナ対策を施して花見客を迎える予定だったが、「完全には混雑を避けられない」として、開花のピークにあたる3日から臨時休園とした。同園の担当者は「見ていただけないのは残念だが、来年も桜は咲くので理解してほしい」と話している。
ホームページでは休園中にも咲いている花々を紹介する「おうちで花見」コーナーを設けている。