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和歌山県文化財 新たに4件 

2024年03月05日 | ニュース

2024/03/05  読売新聞オンライン

県教育委員会は4日、熊野速玉大社(新宮市)所蔵の「 彩絵檜扇さいえひおうぎ 」、高野山真言宗・総本山金剛峯寺(高野町)が管理する「 金輪塔きんりんとう 」と「女人堂」、八坂神社(高野町)の「細川の 傘鉾祭かさほこまつり 関連用具」の計4件を、新たに県文化財に指定したと発表した。県文化財はこれで計590件となった。

■彩絵檜扇

金箔なども使った華麗な彩絵檜扇

ヒノキ材27枚からなる彩絵檜扇(縦39・4センチ)には、フジバカマやススキなどが色鮮やかに描かれ、 金箔きんぱく や銀箔も使った華麗なものだ。保存状態も良好という。

同大社の神宝の一つとされていたが、明治時代に流出。詩人で作家の佐藤春夫の父が買い戻し、近年、子孫が再び奉納したという。

X線検査などの結果、足利義満らが1390年に同大社へ奉納した国宝「古神宝類」に含まれる檜扇10点などと顔料が共通し、元々は一そろいだった可能性が極めて高いことが判明した。

■金輪塔

江戸後期に再建された金輪塔

金輪塔は、多宝塔と呼ばれる様式の仏塔で、本尊に「金輪仏頂尊」を 祀まつ る。

平安時代に高野山を中興した僧侶・ 明算めいざん が建立したとされる。江戸時代後期に火災に遭い、1834年に再建された。幅と奥行きは各約5メートルと、多宝塔としては比較的大きな規模だ。

高野山で一心院谷と称される場所にある。対をなして立っていた「不動堂」(国宝)は明治時代に壇上 伽藍がらん へ移築されたが、金輪塔は残され、往時の風景の一端を今に伝えている。 

■女人堂

 現存唯一の高野山の女人堂

明治時代まで女人禁制だった高野山。女人堂は、少しでも聖地の近くで参拝しようと山を登った女性たちの宿泊所を兼ねた仏堂だ。

かつては七つの参詣道(高野七口)のそれぞれに設けられたが、今は不動坂口の建物が唯一となった。江戸時代前期に再建されたと考えられ、折々に改修している一方、屋根を支える小屋組みなどは当初の形式をとどめている。

女性からも尊ばれた高野山の信仰の様子を伝える貴重な建物だと評価された。

■傘鉾祭関連用具

「傘鉾祭」の傘鉾幕

八坂神社の傘鉾祭は8月16日に営まれ、傘鉾幕を先導するように鬼が歩き、邪気を払うとされる。近世以降の祭礼や芸能にまつわる貴重な用具として、5点を県有形民俗文化財にした。

このうち、江戸時代後期に同神社に伝来した傘鉾幕(縦140センチ、横577・4センチ)は、宝珠を抱いた海女と、海女を追う竜を顔料で描いている。県内に残る他の傘鉾幕には類例がないという。また、祭りの主役が着ける鬼面(面の長さ24・2センチ)は、室町時代に作られた可能性があるという。

 

 

 

 

 

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