6月に続き、龍ケ崎でのblof理論で最近は世界に足を広げている小祝さんを講師と呼んでの水稲勉強会
今回は「出穂時期の稲を持参し、無効分げつをチェックする」ということで、稲を持ち寄る事になっていました。
ちなみに、分げつというのは、稲がどんどん枝分かれしていく事。
枝分かれして穂がついているのが有効分げつ、無駄に枝分かれして育たず穂も出ないのを無効分げつと言います。
お米の美味しさはタンパク質の量で決まる、と言われています。お米の美味しさはデンプン、つまり炭水化物です。そんなお米にタンパク質が多いと米が美味しくないので、食味検査を機械でやる場合は、タンパク質の成分量を測るんです。
で、タンパク質の原料は窒素です。お米作りは穂が出て実が入っていく時に、無駄に窒素が効いていると味が落ちるという事ですね。ということで、無効分げつがあるということは、窒素が残りダラダラ効いてしまっている証拠なのです。
前置きが長くなりなりましたが、そういう事でみんなで稲を引っこ抜いてきてチェック。
すると、根本さんが持ってきた稲にみんなビックリ見た目からして凄いのです
写真の左側が根本さんの稲で、明らかに分げつ量と太さ、また枝梗といって1本の穂につく枝の数が他の人と違うのです。
小祝さんの話だと、無効分げつが無く、開帳しているのでこれだけボリュームがあっても中に光が入るとのことで、「これは凄いな、僕でも見たことが無い。飼料米かと思った。正直、どう設計してもここまでは出来ない。」とビックリしていました。
ちなみに他の人の稲も、小祝さんの指導を受けて育てている稲なので、一般の稲より明らかに良い稲なのです。それと比較してこれですから、みんなたまげたわけです。
また、酵母菌により「綿根」が増えることで吸水力も上がっており、お化けのような収量だけでなく味覚も期待できそう
根本さんも「引っこ抜けないので、スコップで掘り出した」との事
ただ、小岩さんも言っていましたが、「今まで入れて来た有機物の残肥と、秋処理のワラの量、酵母菌や乳酸菌、気温などがピタリと合って、秘密の暗号が開いたような感じ。ここまでのものはやろうと思ってもどうやって良いかわからないほど。ただ、blof理論をやっている全ての作物の最近の合言葉は『とれ過ぎた翌年は気をつけろ』というもの。肥料分やミネラルなどの持ち出しが激しく、すっからかんになっちゃうんです。来年どうなるかわからないので、気を付けて下さい」というアドバイスも。
1年目で色々な奇跡が重なってこうなったのでしょうが、それにしても果たしてどういった収穫になるのか楽しみです
と同時に、来年どうなるかな?