何かと忙しい夏を過ごしていましたが、「そうだ、虹の戦士を読まないと」という事で、時間をとって今年も「虹の戦士」を読みました。
毎年、夏に読むことが習慣になっていて、本当は高原のカフェテラスで読みたいものですが、近場の珈琲店で読みました。
白人に侵略されスピリットを侵されていったインディアンの末裔の子供が、どうして白人に自分たちがこんなことをされているのか?それをどうしてグレートスピリットは許したのか?という問いからはじまる物語です。
人の本来の生き方、助け合い、協力し合い、敬い合い、自然と調和していく生き方。日本でもアイヌの伝統などがありますが、世界どこでも自然と共に生きて来たはずです。それが文明によっておかしくなっていき、戦争になり、一人一人が孤独な生き方になっていく。
そんな事に対して、物語として少年が立ち向かえるよう、虹の戦士になれるよう、修行をしていく物語、という感じでしょうか。
昨年は何かと忙しく何となくになってしまいましたが、今年も心に深く刺さり、涙が出ました。
良い物語です。
ショートストーリーで、シンプルで、パワフルな物語。物語だからこそ人の心にどう刺さるかは、その人の心次第です。
数年前、虹の戦士の朗読をする方の会に参加しましたが、やはり絵本と同じで、キャラを演じてしまうとその演者の思いや個性が反映されてしまうのです。
小説を映像化すると違うものになるように、朗読するなら出来るだけ感情を入れずに、というのが私のモットーです。
ということで、活字でゆっくりじっくり読むことで、深い味わいがにじみでてくるような本だと思います。
今年も「虹の戦士」良かったな~。