半農半X?土のある農的生活を求めて

「生きることは生活すること」をモットーに都会から田舎へ移り住み、農村の魅力を満喫しながら、日々、人生を楽しく耕しています

安部さんが辞任しましたね

2020年08月31日 | 自分の時間

安部さん、辞任されましたね。

いや~、長い政権でした。

良くも悪くも戦後から続く歴史の延長にいる最後の首相、となる気がします。

 

私は有機農業的な世界に住んでいますが、そういった世界の人達は、大概、安部さんが嫌いな人が多いのです。

緑の党やオーガニックというのは、ある意味、反体制的なものも含んでいますから。

一方で、私は安部さんは尊敬はしていませんが嫌いでもないので、あまり政治的な事になるとあまり発言していません

 

ただ、10年前、私自身が経営陣の1人で会社の舵取りをする一員を担っていたこともあり、また、戦争、天皇制、民主主義などいろいろな事を自分で勉強していく中で、決して安部さんは悪い首相ではない、という見識は持てるようになったと思います。

 

なので、素直に「お疲れ様でした」、という感じです。

 

為政者というのは、その辺の庶民の100倍、国のこと、国民の事を考えています。

そして、まともな政治家、まともな為政者は「理想たる国家像」を持っていなければなりません。

共産党のように、国民の事や国の行く末を全く考えられない組織もありますが、いわゆる「市民議員」と言われている方々は、市民や国民目線と言う一方で、「理想たる国家像」を持っていない人が多いと思います。

ファミリーマートの社長に元ユニクロの澤田さんがなった時のインタビュー記事を見て「この人はアホちゃうか?絶対成功しないな」と思ったのですが、それは小売業の本質を何もわかっておらず、野党のような耳心地の良い表面的な問題に対する対処方しかしゃべっていなかったからです。

 

トップというのは、最重要課題を見据える力、が必要です。

 

経営者、為政者、というのは共通点があると思うのですが、それは「最重要な事は何か?」「どうやったら国(会社)が存続し発展し、国民(社員)の生活を守れるか?」と必死に考えています。

そして、それは一般庶民(社員)と、決定的に違う事があります。

それは「何を殺して何を生かすか」という生殺与奪の権限を持っていること、そして実際にその権限を実施するのが仕事、という事です。

 

例えば、自衛隊の幕僚長であれば、戦争になったときに、部下に「死んでくれ」と言わなくてはいけません。

極端なことを言えば、2000人の軍人が死んでも1億人を救わなければいけない、という決意を持っているかどうかです。

「人命は大事だから、何が何でも戦争を起こさないよう努力しなければならない。もしどうにもならないなら、なるべく少人数の犠牲となる戦術で戦う」と言っているトップは、結局、より多くの部下を殺してしまいます。

一般庶民の立場で言えばこれが普通なのですが、トップはそういった考えでは失格なのです。

 

社長であれば、社員が愛してやまない事業を「撤退」させる決断をしたり、小さな話で言えば「気持ちはわかるが会社としてはそれはゴーサインは出せない」とつっぱねなければいけない事案が多々あります。

私もビジネス最前線にいて、勉強させて頂いていた著名なドラッガーさんが言っていた言葉で、今も覚えている言葉が「マネージャーの仕事は指示を出すこと」というのがあります。

心情、人情の世界は大切なのですが、ビジネスというのはある意味、戦いで、感傷的な事は切り捨てて、素直に「会社にとって必要な事項を部下に指示を出す」という事が、とてもシンプルで大切、ということです。

世の中の中小企業の社長などは、部下に信頼がない、むちゃくちゃなことを言うタイプが多いです。

でも、そういった人でないと、そもそも「起業」をする力は無いし、そもそも「やれ」という無茶ぶりの指示を出せないのです。

下手に頭が良くて周りの事を考えている人は、経営者や政治家向きではないのです。

 

そして、政治家は、民主主義政権である以上、「国民の声」を聞かないといけません。

やっかいなのは、国民の声、というのは、メディアがいくらでもコントロール出来てしまうものなので、そこから出てくる支持率という名前の数字を対外的には気にしながら発言、行動しなければいけません。

その辺りは、経営者以上に、ややこしく、もどかしいところがあると思います。

 

そして、経営者も政治家も「目指すべき像=ビジョン」があるか無いか、というのが大変重要です。

安部さんは「憲法改定」というビジョンがありました。

それについて賛否両論はありますが、目先のコストをカットして財政を立て直すべきだ、と騒ぎ立てていた昔の民主党政権や、その他の野党と根本的に政治目的が違うわけです。

 

また、日米同盟についてどう考えても人格者ではないトランプ大統領と蜜月の仲になっていました。

昔の中曽根さんとレーガンさんのようです。

まさにプロ政治家の立ち回りをしました。

 

韓国からは過去にないほどの無礼を受け、北朝鮮の常識を逸脱したミサイル発射など、トランプさんからの無茶な要求など、まあ、ぎりぎりのところを上手く躱し、インドなども見方につけ、外交を続けました。

その辺はさすが、だと思います。

 

もちろん、人口減少時代、経済先行不透明時代の中で、大不況の陥らせないよう、経団連も大事にし、規制を緩和し、アメリカにもかなりの譲歩をし、非正規雇用を増やし、といろいろな問題も撒いていますが、大きなところを謝らないために安部さんにとっては「小事」として判断したことも多々あると思います。

 

大不況にはならなかったのは、ある意味手腕ですし、一方で切り捨てられた人々も多くいましたが、ともかく、そういった安部さんがどうだったかは、未来の歴史家が点数をつけることであって、今の私たちがどうこういっても、正しい評価は出来ません。

 

それより、この後、自民党の誰かがまた総理大臣になるのでしょうが、それもあと1回か2回でしょう。

 

以前、民主党が政権をとったとき、このブログで「上手くいかないだろうけど、選んだ国民も勉強して、その次の次の政権辺りで政治家と国民が新たな境地を切り開ければいいな」みたいな事を書いた気がします。

安部さんの時代が終わり、もう1回か2回、自民党の時代が続くのでしょうが、世の中と同じ高齢化は進んでいて、その次辺りで、若い政治家が台頭してくるでしょう。

その頃の首相が自民党だろうがどこの党からであろうと構わない時代になっているかもしれません。

そのときは、世界は温暖化まっしぐらで、コロナも続いているかもしれませんし、中国も韓国も北朝鮮もむちゃくちゃになっているでしょうし、アメリカもどうなっているかわかりません。

 

さらに、日本は大震災などが起きて大変なことになっているかもしれませんし、労働者人口が減って、経済大国とはいえないポジションになっているかもしれません。

そんなとき、内政を充実させ、外交を上手にしながら大混乱していく世界を上手く航海していけるか。

そのトップが誰になるかはわかりませんが、それは結局、私たち国民のレベル次第、と思います。

 

その点、今の若者はいろいろ考えています。

豪腕は無いでしょうが、ゆるく繋がる力を持っている子は多いです。

その中で、切れ者も出てくるでしょう。

そういった子達を育てていける人が今の40~50代ぐらいの政治家から出てきて欲しいですね。

首相をしながら、そういった次世代チームを束ねながら、混沌たる世界を難破しないよう航海していってもらいたいです。

 

 

 

 

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