駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

勝負の綾、勝利の女神に後ろ髪はない

2015年06月15日 | 趣味

                  

  昨日の将棋NHK杯は劇的な幕切れとなった。稲葉陽七段が勝ちになったはずなのだが正解を見つけられず再逆転で負けてしまった。佐藤天彦八段は最後まで勝負を諦めず粘り腰でうっちゃってしまった。

 持ち時間の長い将棋であれば、稲葉七段は有利になった局面で正解手順を見出すことが出来ただろう。碁や将棋はどちらが優勢かという形勢判断が可能なのだが、考える時間が少ないと優勢でも具体的にどの手を指せば良いのかが分からないことがある。勿論、優勢になった時に正解を見付ける少なくともマイナスの手を指さないことが出来るのが第一人者で、タイトルを手にすることが出来る。ずっと押されていた稲葉七段は凌ぎきれほっとしたのか、あるいは守りから攻めへの切り替えが上手くゆかなかったか、マイナスの手を指してしまった。痛恨の再逆転で作ったように詰まされてしまった。

 逆転と言っても僅かな形勢の違いで、ほっとする暇はないのだが、どうしても緊張の糸が切れるあるいは攻守の切り替えが上手くゆかず、折角のチャンスを生かし切れず再逆転ということがよくある。稲葉七段は寝付きの悪い夜を迎えただろう。

 それでも、無念は一晩で捨て去り、立ち上がらないと勝負師として大成できない。無念をどう生かすかがあなたの将来を決めると告げたい気持ちだ。

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