駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

かかりつけということ

2008年02月01日 | 医療
 誰もが数や程度の差はあれ、行きつけの店を持っていると思う。昼飯を食べる店、夜一杯やる店、床屋、本屋、ガソリンスタンド、医院など・・。勿論、中には何でも一番近くでよいという人も居るかも知れないが、たいていの人は隣町まで髪を切りに行ったり、ここでなきゃとゆう店を持っていると思う。
 行きつけになる理由はさまざまだろうが、技術や商品に加えて、店主との相性が大きく効いていると思う。店主の方はもうひとつのことがあるかもしれないが、全方位外交のバーのママほどではないにしても、お客さんには嫌な顔はしまい。それに相性というのは、うまくしたもので、お互い虫が好く場合の方が多いようだ。
 かかりつけ医というのは不思議な表現だが、要するに行きつけの店という意味だと思う。通院して来られる患者さんは、院長や職員と相性が良い、少なくとも悪くないのだろうと推測する。店主の院長としては、多少やりやすいやりにいはあっても診療は誰にも同じように最善を尽している。では、誰にも全く同じかと聞かれれば、少し差が出ることもあると答える。それは何か特別なことを頼まれた時だ。普通なら断って差し支えないことでも、Bさんに頼まれれば、時間外でも仕方ないやということはある。いつの間にか親しくなった患者さんには、少し無理を聞いてあげようと言う気になる。それは、行きつけの店なら、どんな職種にもあるのではないか。医者がこんなことを書くと、またけしからんと批判されるのだろうか。
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