駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

北京五輪異感

2008年08月11日 | 世の中
 北京オリンピックの開会式を少し見た。国威発揚を狙ってか、派手な構成と展開で驚いた。15億人だか16億人だかの人が居ると、なるほど桁外れの力が出せるものだ。あまりに絢爛豪華なので、カールマルクスに見せて、感想を聞いてみたいと思った。なんと言うだろうか。
 小中学校できちんと現代史を教えられなかったせいか、私の頭の中には殷秦から明清までしか常識として入っていない。清朝から現代中国への連続性を感ずることができず、今の中国が突然木に竹を接いで出現した国に見えてしまう。
 毛沢東は革命で急変したのだから伝統は廃れて当然と言うかもしれない。しかしまあ常識として何千年の伝統が簡単に失われるとは思えない。中国共産党の膜で覆われた奥の方で水滸伝やら西遊記やらりょう斉志異の世界が蠢き始めている気配を感ずる。大きいことはいいこととは限らない。まして大きすぎると自壊するのが必定。隣の席に座っている者としては北京の夜空に煌めく花火を見ながら、どうも落ち着かない気分だ。きっと福田首相もそう感じたと思う。
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