駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

誇り高き女

2011年12月27日 | 世の中

     

 リンクを張り、いつも読ませていただいているハバネロさんのブログに酒田方言カルタが紹介されていた。患者さんに鶴岡から嫁に来た婆さん(Mさん)が居るので、早速これはどういう意味だねと聞いたところイントネーションが悪いのか、わかんねえと言う。「これ酒田の言葉なんだけど言うと」。鶴岡の言葉は特別丁寧でうちのお殿様は偉い人で、酒田なんぞとはと、どうも酒田の人が聞いたら怒りだしそうな説明が飛び出してきた。故郷を離れて五十年、どうも聖域に踏み込んだようで、「ああ、そうなんですか」。と引き下がったことだ。

 誰も心の奥に大切な誇り高き領域を持っている。遠く故郷を離れ、肉親の不幸に何度も会わねばならなかったMさんに故郷鶴岡は比類なき宝物のようである。

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