駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

渡小月

2010年08月02日 | 贔屓
 どういうメカニズムによるものかよくわからないが人間の調子には好不調があり、試合を仕事とする選手などではそれが諸に成績に表れる。勿論、勝負は微妙なので調子が良いのに負けたり、調子が悪いのに勝てたりということも時にあるだろうが。
 一流の選手は不調の波をできるだけ小さく短くする方法を色々編み出しているようだが、超一流になると不調の波にもサーフィンのようにうまく乗って越えていくようだ。
 最近、将棋の深浦王位を応援している。彼はファンの目から見ると大事なところで運が悪いというか不調の波にぶち当たることが多く、しばしばA級陥落など辛い目に会っている。勝率も良くタイトルを取っているのだから、文句ない成績という見方もあるかもしれないが、ファンとしては歯がゆく残念だ。
 深浦王位の強みは剛性と粘りにあると思うのだが、この数カ月粘りが半歩遅れてしまい、ほとんど挽回不可能になってから粘りが出ているように思う。王座挑戦者決定戦ではこの悪さが典型的に出てしまった。藤井九段のファンには失礼なのだが、藤井九段に対する対戦成績が悪いので驚いた。ほとんど鴨にされている。
 藤井九段対策に不調脱出の鍵が隠れていると素人が厚かましくもアドバイスしたい。深浦王位の剛性の強さの裏には鈍さが隠れていると見ているのだが、鈍さを相手によっては多少鋭敏にする必要があるのではないか。ふつう選手は過敏になって調子を落とすらしいのだが、深浦王位の場合は逆のような気がする。痛みを感じてから縺れ込むのではなくて、痒みを感じたくらいで縺れ込むと剛性が生きると思う。
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