駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

河豚どうですかと聞かれ

2008年11月18日 | 世の中
 河豚と聞いて、大阪と東京じゃ、ちょっと印象が違うかな。大阪じゃ馴染みがあってさほど高級ではない。東京では馴染みが薄くとても高級。
 先日、MR(製薬会社セールス)氏に「先生、寒くなりましたんで、河豚どうですか」。と誘われた。明らかな接待であるが、私は公務員ではないので受けるのに問題はない。ただ新製品の売り込み目的の時は選択の自由が失われるので、やんわりとお断りする。今までのお取引の御礼というのであれば、喜んでご馳走になる。実は彼らもお相伴を楽しみにしているのだ。
 河豚の薄造りとか鰻の蒲焼、誰が考えたか、これ以上の調理法はないような気がする。最初、河豚を食べた時はその旨さがもう一つ分からなかった。今は日本の味の極みの一つと思う。歯ごたえと淡白な中に隠された滋味、これを旨いと感ずることができるのは日本人くらいではないか。
 鰻の蒲焼きは大阪、名古屋、東京で調理法が違う。不思議なことに蒲焼きは江戸前が柔らかくふっくらとして京風な感じがするのが面白い。
 河豚は寒くなると思い出し、機会があれば美味しく頂くが、無性に食べたくなるほどではない。鰻は年に数回、無性に食べたくなり、馴染みの鰻屋に駆け込んで、鰻丼をむさぼることがある。なんだか不思議だが、分かる気がする方もおられると思う。
 さて、来週の河豚が楽しみだ。
 
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