駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

聞く耳の間は

2022年02月09日 | 医療
             

 岸田首相は聞く力を誇示しておられるようだが、一番大切なのは耳と耳の間に詰まっているものの働きだ。単なる愚痴なら聞いて貰うだけで気持ちが鎮まるかもしれないが、愚痴ではなく危機では聞いてる間に判断実行が遅れてしまう。危機では見て聞いて熟慮即断しなければならない。
 大阪の拙戦を反面教師に世田谷区の善戦を参考にするだけで、直ぐやらなければならない方向性は分かるはずだ。
 検査しないで診断しろなどと無理を現場に投げつけないで戴きたい。感冒と見分けが付きにくい症例が多いので、検査なしでの正診率はイチローの打率程度とても藤井聡太の勝率までは行かない。一般人と医療従事者の隔離期間が異なる理由も理解できない。ご都合で科学を曲げてしまっている。
 手持ちの札(医療施設、保健所)で賄おうとするから、どんどん配れる札が減ってしまう。札を増やすことを忘れているのだ。東京ドームや国立競技場を使えば、三千くらいのコロナ病床を三ヶ月で作れるはずだ。中国は一ヶ月で作った。コロナ管理を保健所だけにせず役所や公立病院まで広げれば、保健所が手一杯で対応できないと言うことはなくなるはずだ。何のためのデジタル庁、デジタルを使えば簡単にできる。PCR検査装置の開発生産は日本の得意技ではなかったか。
 政府首脳は自分の脳味噌が手一杯と自覚して知恵を借りて欲しい。賢い人は一杯居るではないか。猫の手、否野党の手も借りたらいい。 

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