勿論、私の力ではなかったと思うが、四半世紀前オムライスが懐かしい復活しないかなどと周囲に話していたら、オムライスが再び脚光を浴びるようになって街角の洋食店のメニューに載るようになった。
多分、私と同年代の人間の中に、四十代になってオムライス懐かしいと思う人達が相当数居たのだろうと思う。オムライスが一時影を顰めたのは作るのがちょっと難しいせいもあったんではないかと想像する。どうも食べ物の流行には作る側の都合もあるから要注意だ。作りやすい、保存がきく、利幅が大きいなどといった理由で出回っているメニューもあると睨んでいる。勿論、それなりに美味しいわけだが。
ブログで発信して復権をと願っても簡単ではないと思うが、洋菓子屋からサバランが消えてしまったようだ。それほど頻回に洋菓子店に出向くわけではないが、昔よく美味しいと食べたサバランを見かけなくなった。ベトベトして持ち運びにくいあるいは食べにくいからだろうか?。作り方はよくは知らないが難しいのだろうか、持ちが悪いのだろうか?。芝居と同じで食べ物も見巧者ならぬ味巧者がきちんと点検評価しないと、作り手側の都合が出てくるような気がする。
ケーキ屋の力量はショートケーキに顕れる。モンブランは一世を風靡してどこもかしこもになった。しかしモンブランはちょっと手抜きといっては語弊があるが、応用がきくので怪しげなのもある。サバランにもそういうところがあって、段々廃れたのかもしれない。ショートケーキの美味しい店でサバランの復活をお願いしたい。