駅前糸脈

町医者をしながら世の中最前線の動きを感知、駅前から所見を発信。

正月当番

2011年01月02日 | 身辺記

 今日は休日当番で11時間働いた。患者数は62名でさほどではないが新患が45名なので、結構忙しかった。

 玉石混交というか、たいしたことがない鼻風邪から、何で今まで自宅で頑張ったのという肺炎まで、さまざまな患者さんが受診された。初診は相手の性格生活背景がよくわからないので説明に神経を使う。わかりやすい言葉で丁寧な説明を心がけた。かかりつけの患者さんのつもりで、たいしたことはないとか何で今までなどというと、気分を害される患者さんも時に居られるのだ。

 押し寄せる患者さんでてんてこ舞いの小児科からあぶれた小学生も三名診てあげた。小児は大人の小型ではなく別の生物で異なる知識と経験が必要なので、普段はお断りするのだが、今日は症状を聞いて嘔吐下痢症と予想がついたので受け入れた。小学校低学年はちゃんと質問に答えるし嘘は言わないので、よくある病気なら内科医でも診ることができる。今日の子供達は行儀良く、大人の患者よりもうんと楽だった。

 娘に父が付き添ってくる患者さんには当惑した。さりげなくお母さんはと聞けば家に居ますと答えられ、おやおやと思う。娘も子供なら何の不思議もないのだが、番茶も出花の娘に親父さんは困る。診察しにくいので、外に出てもらう。一緒に診察室に入ってくるのは昔なら考えられない。

 それにしても当院の職員(女性)は偉いと改めて感心した。碌に昼飯を食べる時間もなく、昼食を三回も中座させられのに厭な顔をしない。舌打ちしているのは院長だけだった。

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