あられの日記

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東京国立博物館の庭は、元は寛永寺の庭です

2019年07月10日 07時20分03秒 | レトロ建築
トーハクの庭は普段立入禁止。春と秋、期間を決めて公開されます。庭園散策マップによりますと「東京国立博物館の敷地は、元は寛永寺の境内でした。現在本館が立ってるところが寛永寺の本坊にあたり、本館北側に広がる庭園は、寛永寺の庭であったと考えられます。ただし、庭は何度も改修を重ねており、5棟の茶室なども移築されたもので、当時の面影を残しているのは、本館東側の築山と中央の池のごく一部、そして庭に一角の古い墓石のみです。
また、当館には創設当初「天産部」があったためか、多種多様な植物があることも、この庭園の特徴です。」と書いてある。
では早速入ってみよう!
まずはトップ画像。「大燈籠:京都で現在も代々続く陶家・清水六兵衛家の4代(1848-1920)の作です。4代が61歳のときに作り、昭和13年(1938)に五代によって当館に寄贈されました。陶製の燈籠という、器にとどまらない4代の作風の幅の広さを伝えるものとして、大変貴重な作例です。
総高は、2メートル30センチ強。宝珠・傘・火袋・中台・竿・基礎部の大きく6つの部分から成り、総重量は1トンを超える、大変堂々とした作品です」
応挙館:尾張国(現在の愛知県)の天台宗寺院、明眼院の書院として寛保2年(1742)に建てられ、後に東京品川の益田孝(鈍翁・1848−1938)邸内に移築。昭和8年(1933)当館に寄贈され、現在の位置に移されました。室内に描かれている墨画は、天明4年(1784)、円山応挙(1733−1395)が明眼院に眼病で滞留していた際に揮毫したものであると伝えられています。松竹梅を描いた床張付と襖絵が残されています。墨画は保存上の理由から収蔵庫で保管されていますが、2007年、最新のデジタル画像処理技術と印刷技術を駆使した複製の障壁画が設置され、応挙揮毫当時の絵画空間が応挙館に再現されました。木造平屋建て、入母屋造、瓦葺、間口15メートル、奥行き9メートル、2室、廻り廊下を巡らせています。
訪問時、応挙館ではお茶会が催されていて、内部を見れませんでした。
九条館:もと東京赤坂の九条邸にあった建築で、当主の居室として使われていました。昭和9年(1934)九条家から寄贈され、現在の位置に移築されました。床張付などには狩野派の筆と伝えられている楼閣山水図が描かれており、欄間にはカリンの一枚板に藤花菱が透かし彫りにされています。木造平屋建て、瓦葺、寄棟造、間口15メートル、奥行き10メートル、2室、廻り廊下を巡らせています。

2棟の廻りには、大きな木があります。

トーハク創設当時、「天産部」が多種多様な植物を植えたらしいので、この大きなイチョウも当時からここに立ってたのかも?けど、創設前は寛永寺の庭だった場所。ならば、江戸時代から生き延びてる木もあるやもしれん。そう思えば妄想が捗るなあ。どうだろ?
石燈籠
六窓庵:いただいたチラシによりますと、
慶安年間(1648-52)奈良の興福寺慈眼院に建てらてたもので、現在奈良国立博物館にある八窓庵などとともにヤマトの三茶室といわれました。明治8年(1875)に博物館が購入。明治10年(1877)当館に移築されました。その後、第二次大戦中に解体されましたが、昭和22年(1947)9月数寄屋の名工木村清兵衛により現在の位置に再建されました。入母屋造・茅葺きで席は三畳台目出炉、金森宗和 (1584-1656)好み。水屋・寄付・腰掛などは明治14年(1881)に古筆了仲によって設計、増築されたものです。
にじり口にある手水鉢は四方仏水盤といわれる形式のもので、延長3年(925)関白藤原忠平が建立した法性寺(山城の国)の石塔のひとつでした。その後、銀閣寺を蹴て所有者が幾人か代わり、明治18年(1885)に当館の所有になりました」
歴史を経る中で増設・移築を繰り返した物件ながら、よく令和の時代まで残ってたなあ。驚き〜。
ちなみに、増設してるので撮影画像を見返して、どの建物が六窓庵なのか?大分頭をひねりました。



どれも違う建物に見えますが、撮影場所が違うだけで同じ建物を撮影してます。
近くにあった水鉢。このあたりには、曰くありげな石灯籠がいくつかあります。

そういえば、トーハク本館内から撮影したのはこの向かいだったかな?
反対側から見るとこんな感じです。創設時に「天産部」が庭に植物を植えまくったと記述がありましたが、この辺りには様々な木があります。季節が変わると趣の違うと思う。秋の庭園公開で見比べたいなあ。長くなったんでここで一旦区切り、明日も庭園紹介。

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