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世界の片隅から、愛をささやいてみたり @goo

『交渉人真下正義』(※ネタばれと言いますか何と言いますか)

2005年06月20日 | 映画
やっとやっと! 『交渉人真下正義』見てきました。

現場よりも昇進試験の勉強優先だった、あの子が!
「これが最後の現場だから」と言った直後に撃たれてしまって、
本気で死ぬかと思った、あの真下くんが!
こんなに立派になっちゃってー!
ちゃんと雪乃さんに指輪受け取ってもらえてよかったね(^^)

…と言う風に、『踊る』フリーク的には心躍る映画でした。
キャラから何から、小ネタも満載(笑)
「すみれさんに何か頼むときは、必ずおごること」
という鉄則が未だに有効なのも、懐かしく楽しい。
相変わらず映画ネタで遊んでいるし…今回はヒッチコックでしょ。
ドリス・デイですね。「ケ・セラ・セラ」ですね。

「うーん…この階段の壁のタイルには見覚えがあるな~」
と思っていたら、ばっちり「南北線」って表示が映りました(笑)
これが札幌でロケしたシーンだったんだ、とすぐわかりましたよ。

警察や地下鉄のプロフェッショナルの仕事ぶりも、
見ていて気持ちがよく、特に線引き屋さんの風格には
職人の誇りと意地が感じられて、よかったと思います。
クモの不気味さも、話が収斂していく感じも、
木島さんのキャラクターも、とても楽しかった。

それでも。
思うんです。
今の東京、あるいは日本を映していたのは
『電車男』の方だったような気がする。
あの雑踏、あの秋葉原の風景、あの電車の中の
酔っぱらいに絡まれる女性から、一斉に目をそらす人々。
ネットを介してなら胸襟を開くのに、隣の人とは
コミュニケーションがうまくとれない名無しさんたち。

もちろん、『踊る』は今の日本を描くものではないけれど、
少なくとも映画の第1作、「当初は14歳にしようかと思った」という
あの犯人像は、社会の半歩先を行ってるようなところがありました。
連ドラ版でもそうです。ストーカーとか。
今回の映画の犯人は、これだけ大仕掛けの挑戦をしておきながら、
あまりにも記号としてしか存在していない。
常に「犯人は記号」の『踊る』だけど、
今回は記号すぎる気がしました。
彼がこんなことをしでかしたのは、「映画がそれを望んだからだ」。
何というか、そういう感じが強かったのです。

そして、そして…続く『容疑者室井慎次』は、
ただひたすら室井さんを打ちのめしたいんでしょ?!という。
作り手が泣かせる気満々な感じで、何だか不安です。
でも、見るけど。
脚が絡まっても踊り続けるけど。


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