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世界の片隅から、愛をささやいてみたり @goo

ドラマ『ミエルヒ』

2009年12月20日 | どうでしょう界隈
HTB『ミエルヒ』公式サイト


昨日、北海道での先行放映が行われました。
今後、全国各地でも順次放映されると思いますので、
ご覧になる予定の方は、ネタバレにご注意くださいませ。


(記事を隠すために画像を置いておきます)


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                    PHOTO by NOION
 




*****
 




HTBのスペシャルドラマは毎年拝見していますが、
観ていて号泣したのは初めてです。
しかも2回もです。藤村さん泣かせすぎ。


1回目は、花屋のサキちゃんのお見合い写真を剛が撮影する場面。
めかしこんでポーズを取るサキちゃんにダメ出しをした後、
剛がとても優しい、いい表情で撮ったのが
いつもの働いている姿で花束を抱えて笑うサキちゃんだったところ。
なんかねえ…それだけでぶわっと一気に泣けました。
たぶん、剛の表情もサキちゃんの笑顔も、ホントに素敵だったからだと思うのです。
その写真をきっかけに、剛が次々と撮っていく写真も素敵でした。


2回目は、エンディング。
今年も「時代」ですか! とは思いましたが
(昨年の『歓喜の歌』もエンディングは「時代」でした)
コザック前田さんの素朴な歌声に載せて
ドラマの登場人物達の姿、そして
たぶん地元の人々の働く姿、生活する姿の写真が
次々に流れていくと、それだけでぼうぼう泣けてしまいました。


生きる方向を見失っていた剛が、やっと出した結論が
共感できるものかどうかは、たぶん観る人によるでしょう。
「ここで生きるしかない」
「ここしか生きるあてがない」
という言葉は、身も蓋もないものにも聞こえますから。
でも、戦火の街で生きる人々にとってはそれが日常で。
寂れた街で生きていく人々にとっても、それが日常なんです。
そういう日常の積み重ねが人生となり、
人生を束ね編み込んでいくと時代になるのではないでしょうか。
…大げさに言えばね。


なんかいろいろなことを考えてしまう
「私はなぜここにいるのか」ということも考えてしまう
そんなドラマでした。


泉谷しげるさんが演じるお父さんが、本当に優しくてねえ。
泉谷さんだからもっとこう頑固一徹で乱暴な親父さんかと思ったら、
物静かで優しいお父さんでした。
その泉谷さんのくわえ煙草をすっと取る吹雪ジュンさんの仕草が
とても色っぽくて素敵でした。
一応主演は安田顕さんになっていますが、
一番印象的なのは泉谷さんでしたねえ。
メイキングでは「ミュージシャンを朝5時に起こすなよこのやろ」
とぼやいてらっしゃいましたが(笑)
あっ、もちろん安田さんも素敵でしたよ。
剛の鬱屈した感じやちょっと猫背な姿勢も、
カメラを構えるときの優しい表情も、どれも魅力的だと思いました。
サキちゃん役の萩原利映さんも、とても自然で存在感がありました。
剛と二人で話ながら道を歩くシーンがかなり好きです。


そして同じくメイキングで「オファーは受けたけど台本もらってない」
とぼやいていた大泉さんは、すごく目立つ役なのでお楽しみに(笑)


ちなみに、メイキングでは上記のように抗議する大泉さんに
藤村監督は「台本? いらねぇよ。セリフもないんだし映っても2、3秒だし」
と簡単に一蹴していました(笑)
 

コメント
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